びわといちご~「フルーツ」から「スイーツ」へ

4月17日、長崎でびわといちごを1パックづついただきました。この季節はこれら二つのフルーツが長崎の直売所に並びます(東京で買えば千疋屋・明治屋クラスの高級フルーツです(笑))。並べてみると、イチゴの方が大粒に見えますが、いずれも糖度が高く甘いです。今年は天候不順だったため、びわの露地物は生育が遅れているようですが、もともと茂木種は大粒ではないので、十分に美味しかったです。長崎県の農水産品の課題は加工品作りですが、茂木びわについては、私自身、地元東長崎商工会茂木支所や農家・食品加工会社と一緒に、大村のシュシュの協力により、びわのネクターなどの新商品開発を行い、また、びわカレー・びわパンなども試作してきました。規格外のびわの活用や通年で収入を得る方法として、加工品作りは欠かせません。生(なま)のびわは加工できないので、ジュースやシロップ漬けなど一次加工品にして、お菓子などに使うことが必要になりますが、県内で一次加工品が製造できないため、県外の企業・全農等から買っているのが現状で、いわば経済学でいう「付加価値」の大きな部分を地域が放棄しているという現象が起きています。長崎県は原材料に恵まれすぎていることから加工をしなくても良かったのですが、今後は農家や地域が安定収入を得るためにも一次加工・消費者向け加工品を製造・販売することが必要になります。

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長崎近代化遺産研究会例会で近代化遺産への取り組みを報告しました

4月16日夜、長崎近代化遺産研究会例会で、理事を務める私から、今後の近代化遺産への取り組みを報告しました。23年度は文化庁の文化芸術振興費補助金(文化遺産を活かした観光振興・地域活性化事業)をいただき、「軍艦島・高島」に関する①記録作成・調査研究事業(証言記録作成)、②文化継承事業(歴史的写真・映像の収集・保存)、③人材育成事業を進めてきました。24年度はこの基礎を活かし、軍艦島・高島を始めとする長崎の近代化遺産とその歴史的意義を全国・世界に情報発信するとともに、外国人観光客への観光ガイド育成、長崎県の小中高校生や全国からの修学旅行生に対する教育を強化することを、実行委員会として申請しています。また、「九州・山口の近代化産業遺産群」の世界遺産登録を推進し(27年度を目指す)、地元の気運を盛り上げるために、長崎県の後援を頂きながら、新聞社・テレビ局・広告代理店が共同して長期にわたるキャンペーン企画を展開することになりました(企画協力:ながさき地域政策研究所)。長崎で技術開発・産業化が行われた石炭産業・造船業が日本の近代化の基礎を築いたことを世界・アジア・全国の方々や、日本の将来を担う若い世代に継承する、丁度いい時期にさしかかっていると考えています。

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島原半島の秘境である癒しの隠れ里で考えたこと

4月15日、島原半島の田代原で平成新山・普賢岳・九千部岳と連なる山々を見ていると、人間の力なんて小さなものだと思い、昔の方々が雲仙の山々を信仰の対象として来た気持ちが良くわかります。島原半島ジオパークは、「活火山と人との共生」をテーマとし、2009年8月に日本初の「世界ジオパーク」として加盟が認定されました。雲仙火山は、1792年の島原大変肥後迷惑や、1990年から約5年間継続した噴火とその後の長期災害など、人間の暮らしに大きな影響を及ぼしてきました。ジオパークは自然の脅威とそれに対処する人間の知恵を考えるいい材料であり、ジオパークをもっと域外の人々や子供の教育の場として活かし、観光資源としても活用すべきだと思います。そのためには、雲仙火山周辺の大自然(山・海・植物・動物・人々の暮らし・食など)を安全に体験するためのガイド(外国語を含む)を育成し、実際に活動することが必要です。島原半島の自然は地域資産であると同時に、世界の共有財産であり、地域が預かっているという意識を持って、アルプスやハワイ島のように、世界から研究者や観光客を集めたいものです。(画像は奥雲仙寿妙院での山菜を主体とした昼食、健康に欠かせない食も自然からの恵みです)

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島原半島の秘境である癒しの隠れ里、奥雲仙「田代原」を初めて訪問しました

4月15日、島原半島の田代原(たしろばる)に初めて行きました。ここは、島原半島の高原地帯ともいうべき場所で、九千部岳(くせんぶだけ、1062m)と温泉岳に囲まれた平地で、牛の放牧場が広がっています。田代原の隣の胡麻長者の屋敷があったと言われている放牧場では、200頭くらいの牛が放牧されており、阿蘇の小型版の様相です。田代原は雄大な千々石断層でできた地形らしく、これまで人があまり住んでこなかったのは、断層と関係があるのではないかと思いました。大地の力を強く感じるパワースポットです。「奥雲仙」といういい方をされることもあるようですが、雲仙とは別世界の島原半島の「神々の山」で、聖地とも言える美しい土地です。寿妙院という小さなお寺の周りには、森林浴ができる林の中に観音様が点在して祭られています。重い病気をした方々が多くここを訪れるという理由が良く解ります。昼食後、寿妙院からトレイルセンターに至る遊歩道(木道)を約3㎞、1時間くらいかけてゆっくり歩きましたが、心の平安と体の奥からエネルギーが湧いてくるような気がする不思議な土地柄だと思いました。(画像は田代原トレイルセンターから九千部岳・普賢岳方面を望む、鶯の声が聞こえました)

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長崎県立大学での講義が始まりました

4月14日早朝から私の長崎県立大学(佐世保)での「長崎経済論Ⅰ」の講義が始まりました。土曜日集中講義ですが、第一回・第二回の昨日は、「地域マクロ経済の基礎」について講義しました。経済学部なので、マクロ経済・ミクロ経済の基本書は学習していると思いますが、私の講義は、その体系と関係付けながら、官庁エコノミストと同様の「実務的」経済金融分析手法を教えるものです。昨日の講義でも、GDP(国内総生産)・県民経済計算統計書の「支出面」「生産面」と経済学の「総需要(aggregate demand)」「総供給(aggregete supply)」を結び付けてくれたか心配です。また、日銀統計に並んで掲載されている「雇用」と「物価」がなぜ並んでいるのか、聞いても「フィリップス曲線」を思い出してくれた学生さんは少なかったように思います。この講義では、景気・産業構造の分析をして、短期的な予測までできるレベルを目指しています。毎年長崎県の県庁・市役所等公務員さん向けに行っている、「経済動向分析研修」の基礎レベルの位置付けです。昨日の出席者は50名くらいでしたので、これくらいが丁度いいと思いました。余り受講者が増え過ぎると、大教室が割り当てられ、学生さんの表情が見えなくなるからです。どこまで解ってくれているか、確認しながら進めていきたいからです。同大学は県内というよりも九州全域から学生さんが集まり、まじめで理解度が高いと例年感じています。全国的に一般には試験などで女子学生の点数が高いそうなのですが、私の授業では、例年男女の差を感じません。学生さんが今年はどういう反応をしてくれるのか、教える側としては、それがささやかな楽しみです。(画像は長崎県立大学佐世保校内。周りは相浦(あいのうら)の田園風景が広がり、背景に山が見えます。)

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KTN「ここで生きる~ナガサキから見たフクシマ~」の番組審議

4月12日昼、KTN(テレビ長崎)の番組審議委員会で「ここで生きる~ナガサキから見たフクシマ~」(2012年3月10日放送分)が取り上げられました。これは、福島原発事故後の支援のために、長崎大学医学部の山下教授や高村教授(私も何度かお会いして医療について教わりました)などの医療チームが福島県で検査や被ばく対応に当ったり、体内被曝を含め、長崎の原爆の経験を活かそうと努力する様を事実をつなげてドキュメンタリーとして描いた番組です。私が番組審議委員長をさせて頂いていることは別にしても、KTNはこれまで数多くの「地味だが問題提起をする」番組を地方局として制作し続けています。今回の作品は、未曾有の大災害に政府の対応が後手に回る中で、私の理解では、「放射能に汚染されているかもしれないが、地域を離れられない住民」の姿を描いており、これは、悲しいことながら、長崎が約60年前に経験したのと同じ状況になっている、だからこそ、長崎が戦後永井博士を始めとして培ってきた被ばく医療のノウハウを通じて福島の県民の方々に対してできることは多いし、また、協力しなければならないと考えさせられる番組です。余りにも重くて難しいテーマであるが故に1時間番組では消化不良になりかねませんが、その意図は良く伝わって来る労作だと思いました。全国の視聴者の方々にも見ていただきたい作品だと思います。

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長崎で春風亭小朝さんの落語を聞きました

4月12日夜、長崎市公会堂で春風亭昇太さん落語家生活30周年記念特別公演があり、友人と聞きに行きました。大学時代には有楽町の「朝日名人会」に良く行っていましたが、忙しかったこともあって、生(なま)で聞いたのは38年ぶりでした。アメリカ留学時代には落語全集のカセットテープを持って行ってましたし、NHKテレビでは早朝落語を聞いたり、JALの飛行機の中では落語を聞いていますが、生公演は落語家と会場の一体感があって大変いいものです。長崎では「ゆったり・のんびり生活」をモットーとしていますから、声楽も再開したいと思いますが、体力がなくても楽しめる落語が良いと思いました。小学生の時から奈良で金春流の「能」や「狂言」を自然に見て育ったことから、また、高校生の時に自分でオペレッタを演じていても、一定の「形式の美」を感じることが多かったのですが(物語や音楽自体が一定の形式を踏んでいます)、落語は「落ち」を作るなど「起承転結」以外は自由な形式が魅力ではないかと思います。私は経営・経済等専門分野で年間100回以上の講演をさせていただいていますが、私のような下手は下手なりに、落語の「流れの作り方」や「どこで笑いを取るか」は大変参考になります。これからも、どんなに忙しくても、上手な落語を聞きに行く「心の余裕」を持ちたいと思います。

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長崎県北の役所を訪問しました

4月11日、吹き降りの中を朝から佐世保市役所・県北振興局・松浦市役所を訪問しました。これは毎年度初に定期的に長崎県内各地の役所を順次訪問しているものです。県北振興局長の伊東博隆氏とは、私が9年半前に長崎県にお呼びいただいて来たときから意見交換させていただいており、お世話になってきた方です。県北については、西九州自動車道等交通アクセスの改善を機に、企業誘致・観光振興を軸にして、農業・水産業の高度化により、安定成長を続けるような政策が望ましいとの意見を申し上げました。松浦市役所では、友広郁洋市長他にお会いし、市長が積極的に進めてこられて来た行政改革・行政評価、琉球大学によって進められている鷹島の水中考古学資料発掘の活用策、松浦・福島に残る北松炭田の近代化産業遺産、福岡都市圏アンテナショップなどについて、お話しさせていただきました。なかでも、鷹島については、大変価値の高い資料が発掘されており、文化財課長の中田敦之氏(学芸員)からもご説明をいただきました。当財団では、壱岐市の一支国博物館の基本構想・基本計画に初期段階から関わってきたので、鷹島にも研究兼情報発信拠点を作っていくべきだと思います。次回は、松浦市立鷹島歴史民俗資料館・鷹島埋蔵文化財センターをゆっくり訪問したいと思いました。

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東京ゲートブリッジ見学ツアーに参加

4月7日、40年の経験者である長崎の橋梁・造船設計の専門家と一緒に、東京湾に掛かるゲートブリッジを海上から見る見学ツアーに参加しました。同橋は、今年2月12日に開通し、東京湾第三航路をまたぐトラス橋で、恐竜が向かい合っているような特異な形状をしていることから恐竜橋と言われています。長崎県の生月大橋もトラス橋ですが、いずれも鉄骨の力強さを感じることができます。架橋工事の難しさは、海流の速さを考えると、生月大橋の方が難工事だったのではないかと思います。4月5日、元長崎大学工学部教授の岡林隆敏先生が長崎市大波止の私の事務所にお見えになり、長崎県が先行している橋梁のメンテナンス技術についてお話しになった直後だったのでじっくり見ました。船から橋の上を見ると、歩道を歩いている人間が豆粒のように見えました。

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ベトナムとの国際交流企業とお会いしました

4月7日夕方、ベトナムとの国際交流支援を行っている㈱アイエスシーの方々とお会いしました。同社は、ベトナム政府が進めている「A Reviving Japan」の「日本企業ミシュラン」の1社として紹介されている有力企業です。今後、幾つかの分野で九州や長崎県とベトナムとの国際交流を行っていけると感じました。食を研究しており、食に関する講演も多い私は、日本人の味覚にも合うベトナムの食事にも関心があり、今回は、特に、ベトナムのパイナップル入りのチャーハンがおいしいと感じました(画像)。また、フランス文化の影響を受けて「カフェ文化」があるらしく、ドリップ式コーヒーの独特な器具にも感心しました。

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