コロナウイルスと相場変動の大きさ

私は、3/22長崎から東京に向かう揺れる飛行機の中で、このブログを書いています。飛行機よりも、コロナウイルスに端を発した、この1週間の市場の混乱を思い出しながら。2008年から始まった、リーマンショックへの道は、世界の経済指標を常に見ていた私には、予知することができました。デリバテイブ・証券化にかかわっていた私にとっては、金融手段を悪用していると思ったからです。アメリカが、日本の「失われた20年」になるかもしれないと感じました。しかし、その次の2011年の東日本大震災の時は、テレビの画像と市場の推移を見ながら、当初の数時間は地域が限定された災害とみていましたが、東京証券取引所が閉まる午後3時までの15分間弱の間に、見事に株式などが下落しました。それでも3県の太平洋側が大きな被害に遭うのをみて、「迅速・大規模な対策を取らないと、人命・地域自体を失う」と思いました。これに追い打ちを駆けたのが、東電福島第一原発の事故でした。一時的にせよ、アメリカをはじめとする外国人が政府専用機や民間航空機で日本を退避することになったのです。ハウステンボスから、多くの外国人観光客の姿が消えました。首都東京に直接の被害は少なかったとは言うものの、湾岸部の土地の液状化現象や、多くの不動産のひび割れなどの被害が見られ、不動産投資信託(REIT)市場が下落しました。そして今回のコロナウイルスが引き起こした新型肺炎は、当初は中国・湖北省の感染にとどまるとみていましたが、イタリア・スペイン・アメリカ等、中国と関係が深い国々の感染者が日ごとに増えることになってしまいました。人類の歴史は、何度かパンデミックの状態を経験し、立ち直ってきました。早く感染が終息してほしいと思います。中国での感染封じ込めの経緯を見ても、世界的な感染は、4-5月ころに終息に向かう可能性があると思います。しかし、経済的損失は大きく、おそらく1年程度は、景気の落ち込みが続くことを覚悟しておく必要があるような気がします。経済を支える企業の生産、個人の雇用・所得・消費の一時的な毀損が大きいからです。不幸中の幸いですが、生産基盤や人材が大きく失われたわけではないので、いずれ需要が回復し、世界経済は再び回復すると思います。市場も、4月以降、上下動を繰り返すと思いますが、半年くらいで落ち着く可能性が大きいと思います。

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