長崎大学岡林教授退職記念祝賀会に出させていただきました

3月17日夜、長崎大学岡林隆敏教授退職記念祝賀会が開催され、出席させていただきました。200人を超える出席者で会場のサンプリエールは一杯で盛大でした。岡林先生は橋梁・土木のご専門で九州を代表する権威ですが、アカデミズムと実務を融合させて行政・民間に発言力のある先生です。特に橋梁の長寿命化については長崎県が全国で一番の先進県とするために尽力されたことは有名です。私からは、近代化遺産研究会にご指導いただいたり、近代化産業遺産に関する出版の監修をお願いしたり、岡林先生からは、長崎大学工学部で講演させて頂いたり、普段から意見交換させていただいておりました。ご祝辞は東京大学大学院の藤野陽三教授、長崎県土木部道路維持課長の田崎敏昭氏、大日本コンサルタント㈱代表取締役社長の川神雅秀氏などからいただきました。退職されても引き続き長崎におられるようですので、ご指導いただきたいと思います。

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東京オリンピックを想いだす「なかよし食堂」のチキンライス

3月16日夜、1年半ぶりに長崎市浜口町の大学病院前電停近くにある「なかよし食堂」でチキンライス(500円)を食べました。ここのチキンライスを食べると、昭和39年私が三重県伊賀上野の産業会館の食堂で東京オリンピックの開会式を見ながら食べた素朴な味のチキンライスを想いだすのです(映画ALWAYS「三丁目の夕日」の世界)。私は子供のころ関西(奈良・大阪)で過ごしたので、味覚には自信があります。東京神田の洋食屋や、日比谷公園の松本楼(長崎出身の梅屋庄吉ゆかりの店)、グリル満天星のオムライス等のB級グルメの有名店はもちろん、若いころから好きだった青山のサバテイーニ(イタリアン)やニューヨークやシカゴの有名店よりも懐かしくおいしいのが「なかよし食堂」のチキンライスです。一昨年の秋病気をして残された時間を考えるようになってから(今は完治していますが)、特に懐かしいおいしいものを食べたくなり、「昔の味」を求めるようになりました。人間の舌は子供の時代に形成されると言われますが、質素な生活をしてきた私にとって、チキンライスが阿山郡島ヶ原村からバスで町に出て食べる最高の「御馳走」だったのかも知れません。長崎の浜口町付近に行かれたら、是非一度油っぽくないさらりとしたここのチキンライスを試してみられたらいかがでしょうか。飽食の中で、日本人が失ってきた「絆」や「心」がまだあった時代を振り返ってみたいものです。

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自主研究「民間企業とNPOのマッチングによる地域活性化事業創出」を公表します

3月21日午後、記者説明を行い、私と柴田順客員研究員が一年かけて作成した自主研究「民間企業とNPOのマッチングによる地域活性化事業創出」を公表いたします。当財団では過去4年間にわたり、NPO等との県民・市民協働の在り方の実践的な研究を行い、すでに3つの報告書を公表しています。23年度は、毎年と同様、内外の事例研究を踏まえ、今、行政や地域社会にとって最も必要と思われるテーマである、「民間企業とNPO等がどう連携を進めるか」を取り上げました。NPO・SB(ソーシャルビジネス)の活動が各地で停滞している理由として、①資金調達の困難、②経営ノウハウの不足が挙げられます。民間企業(「収益性」を求める)と、NPO(「社会性」を求める)をマッチングさせて、双方にとってメリットのある連携を行うことにより、新たな地域資源循環を起こす地域活性化が可能となります。内容は、県庁記者クラブで説明させていただきますが、①企業経営に「社会性」を取り込み「社会的価値創造力」を強化する必要性、②民間企業とNPOのマッチングによる新たな地域資源循環、③事例研究(4類型)、④民間企業とNPOのマッチング促進に向けた方策、⑤NPO・SB等による地域の課題解決に向けた提言、が概要です。民間企業とNPO・SBが地域社会でどう協働できるかを考え、実行するきっかけになれば幸いです。(画像は2011年12月14日に島原で開催されたNPO異分野マッチング交流会の模様)

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長崎近代化遺産研究会から次の出版を予定してます

3月14日夜、私が理事を務めさせていただいている長崎近代化遺産研究会の例会で、24年度中に次の書籍「長崎県の石炭造船産業と近代化遺産ガイドブック」の出版を行う準備を早急に行うことを決定いたしました。戦後初めて長崎の近代化遺産を写真入りで高校生にもわかるレベルで紹介した前著「長崎県の石炭産業と近代化遺産」(同研究会発行)は、石炭産業に焦点を当てていましたが(教育・観光関係者から大変好評ですでに在庫がない)、新しい企画は、石炭産業以外にも①都市の近代化(外国人居留地・都市・都市施設・鉄道網の建設)、②産業の近代化(炭鉱以外、三菱造船所の誕生と造船業の発展、海底電信の発展)、③防衛施設の近代化(佐世保鎮守府の開庁、対馬・壱岐の防衛施設の建設)を加味したものにしたいと考えています。長崎県の近代化遺産は数多く今も残されており、ユネスコ世界遺産候補として平成27年度申請を目指して準備中の「九州山口の近代化産業遺産群」の重要な部分を形成しています。目的は、①長崎県の石炭産業が日本の近代化に与えた役割を継承する、②石炭産業・造船業がもたらした近代化遺産、その他の近代化遺産を紹介し、体験観光に活かせるガイドブック、③世界遺産候補資産(稼働資産を含む)についての比較的詳しい紹介のためです。全国の方々には軍艦島(端島)は知られていますが、ほかの近代化遺産はまだ余り知られていません。もっと多くの方々に日本の近代化・「モノ作り日本」をリードしてきた長崎県の主導的役割と技術開発・経営の知恵などを理解していただきたい、次世代を担う若者に考え技術を開発することの重要性を継承したいと思います。この本の出版と合わせてテレビ・ラジオ・新聞のシリーズ企画の検討も行われています。

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ブレない経営を続けてもうすぐ10年~初心に帰り進化するながさき地域政策研究所を

長崎新聞「うず潮」に2003年9月に掲載されたコラムを再掲いたします。これは拙著「こうすれば地域再生できる」(長崎新聞社、2007年10月)にも収録しております。地方シンクタンクの経営のあるべき姿を追い続けてアッと言う間に9年半が経ってしまいました。県民各分野の皆様のご支援を得て安定した経営を続けさせていただいており、全国から注目されるシンクタンクとなり、感謝しております。今年は設立10年を記念した論集の発行や、「離島研究センター」「県民協働研究センター」の設置を検討しています。地域を発展させる研究テーマや運営についてご意見をいただきながら、進化するシンクタンクをさらに追及して参りたいと思います。「初心に帰る」ために下記を掲載いたします。
私が仕事をしている財団法人ながさき地域政策研究所は、2003年の10月1日で丁度1年を迎えます。この1年、県、市町村、民間団体、大学等の皆様方のひとかたならぬ、暖かいご支援を頂きました。この間、私は「地域に根ざしたシンクタンクとは何か」を模索し続けて来ました。私は大手シンクタンクにも籍を置いていますが、大手シンクタンクと比べて地域シンクタンクには次のような特徴があります。
  第一に、地域シンクタンクの活動は、例えば長崎県内というように、対象地域が限定されていることです。それだけに、地域が抱える多様な課題に真正面から取り組まざるを得ず、言わば「地域と共に考える」ことが求められ、案件を選ぶことが余り出来ません。もちろん、長崎県で起こる全ての政策課題・コンサルテイング案件に十分対応することは出来ませんが、地域内の多様な課題・案件をできるだけ多く取り扱うために、大手シンクタンク等の各専門家とも連携しながら、全国で経験した知恵を長崎県に活かすことが必要になります。
第二に、地域シンクタンクは一般的に小さな所帯ですから、一人ひとりの研究員が政策提言のみならず、個別案件のコンサルテイングを求められることです。これには、個別コンサルテイングを通じて得た情報により、政策提言を抽象的なものに終わらせず、より具体化させるという利点があります。政策立案とは、現実に起きている問題の原因を分析し、解決策を提示することですから、この点で大変望ましいと言えます。
第三に、地域に根を張っているため、地域の政策提言やコンサルテイングに対するより大きな結果責任を負うことです。そのため、提言やアドバイスを第三者的に行うだけでなく、それを成功に導くためのインプルメンテーション(具体的実行)まで含めたコンサルテイングが必要になります。例えば、地域ビジョンを作成するだけでなく、依頼があればそれを実行できるように企業や人の紹介まで行います。
今後、地方分権が、三位一体論を含めて具体化して行くものと思われますが、それは、県・市町村に企画力が求められることを意味します。地域シンクタンクは、行政・議会・NPO(非営利組織)・住民等、地域を形成する方々の意向や地域の特性を踏まえ、実現性の高い政策を提言することにより、優位性の高い地域を作り上げるためにあると考えます。

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亀と贔屓(ひいき=龍の子)との関係

東京の博識の友人から今朝さらにメールをいただきました。長崎の大音寺の亀跌(きふ)についてここまで凝るとは思わなかったです。長崎市在住の歴史家・越中先生にも聞いてみよう。→「亀跌と贔屓の関係についておもしろい資料見つけましたので、引用します。宋代に遡る伝統のようです。川口市指定有形文化財 歴史資料 伊奈家頌徳碑 昭和48年5月24日指定「頌」とは、褒め称える、人の功績を称えるという意味があります。この石碑は、寛文13年(1673)に伊奈家5代半十郎忠常が初代半左衛門忠次から4代半左衛門忠克に至る伊奈家4代の功績を称え、その数々の事跡を後世に伝えるとともに、その徳を称えるために、菩提寺である周光山源長寺の境内に建立したものです。碑には根府川石が用いられ、碑台の正面には亀跌が彫られています。跌とは「足の甲」の意味で台石を表し、宋代には亀は「贔屓」であるとの伝説があります。贔屓は龍の九つの子のひとつです。中国ではこの時代、皇帝は親としての龍であり、高位高官の者を子として贔屓に見立てたといいます。この頌徳碑が亀跌碑であるということは、江戸幕府にあっていかに伊奈氏代々が重用されていたかを物語っています。」

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大音寺の石碑は大亀か龍神の子供か?

3月11日、大音寺にお参りした話を書きましたが、さっそく東京の博識な後輩からフェースブックで次の意見が寄せられました。すなわち、「「大きな亀の上に石碑を載せた珍しい「大亀の塔」もありました。」とありますが、「亀」ではなくて龍神の子供(竜生九子 竜の9匹の子供)の「贔屓(ひいき)」ではないですか?贔屓は五本指で人間が好きな性格。重たいものが好きだという伝説があり、よく柱や石碑の土台になっていたりします。」当研究所の原田幸二専任研究員が検索してくれて、やはり「亀跌碑(きふひ)」にある亀ではないかと思われます(「跌」ではなく本当は「足偏に夫」と書きます)。亀跌には、大名墓地等にあるもの、神格等を表彰するもの、僧侶を顕彰するもの、賢人を顕彰するもの、舎利塔に大別され、長崎市の大音寺の亀跌は「伝譽上人」を顕彰するものだそうです。どちらが正しいかわかりませんが、画像を添付しておきますから見て考えてください。長崎の場合は、江戸時代に長崎奉行所がキリシタンを牽制するために仏教を厚く保護したため、長崎奉行が造らせたものかも知れません。亀に画像のような耳は無かったと思いますが。

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東日本大震災一年の日に長崎らしい休日

3月11日は東日本大震災から一年にあたる日でした。久しぶりに長崎でゆったりできる日で、風は強かったのですが、天気が良かったので、銅座にある自然食レストランの「テイア」に行き、食後、震災からの早い復興を祈り、寺町にある大音寺・皓台寺にお参りに行きました。大音寺は山号を「正覚山」と言う浄土宗のお寺で1614年(慶長19年)創建されて以後、長崎奉行の帰依(きえ)を得て土地や御堂の寄進を受け、江戸幕府から朱印状を与えられ隆盛しました。大音寺には画像のような立派なしだれ梅が美しく咲いていました。また、大きな亀の上に石碑を載せた珍しい「大亀の塔」もありました。碑文をすべて読み下すと亀が動き出すらしいです。「へいふり坂」を挟んで向かい側が皓台寺で、避寒桜と木蓮が綺麗に咲いていました。皓台寺は、山号を「海雲山」と言う1642年(寛永19年)に開創された曹洞宗のお寺です。石仏が何十もあり、子供を抱いた仏様など素朴な美しさにあふれていました。寺町のお寺は総じて山に向かってお墓がせりあがっており、お墓から長崎の景色が良く見えます。さだまさしさんの「解夏(げげ)」(ベーチェット病を発症した若者が次第に視力を失っていく過程の苦悩と、そこから立ち直っていくまでを描いた作品)の映画でもお墓から長崎港の景色が見られました。長崎は景色のどこを切っても絵になる美しい街であることを再認識しました。

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長崎県庁跡地活用で総合司会を務めました

3月10日午後1時から5時まで、長崎県庁跡地活用アイデアワークショップが開催され、私が総合司会(ファシリテータ)を務めさせていただきました。応募のあった29名が6班に分かれ、各班が一つずつ跡地活用の具体的なプランを提案するもので、20歳台から60歳台までの幅広い男女の方々が活発な議論をして頂き、大変盛り上がりました。参加者の方々からは、バスの交通拠点(地下利用)・多目的ホール・防災拠点(屋上にヘリポート)・ホテル・劇場(歌劇マダムバタフライにちなんだオペラハウス)・土産物だけでなく日常品も買える商業施設等多くの良いアイデアが出され、参加者も考えることを楽しんでいただけたと思います(知的遊びの側面もあった)。20歳台の男性の参加者からは、長崎奉行所西役所を模した建物を作り、長崎市の中心部に殆どないスポーツ施設(体育館)を建設する案なども出され、住民要望を提案する機会にもなったと思います。アイデアワークショップではありましたが、「江戸町を通る電車が走るのか」「旭大橋は無くなるのか」などと言った質問に県が答える場面もあり、行政と県民のコミュニケーションの機会にもなって良かったと思いました。

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兵庫県・神戸市の医療福祉産業集積都市形成の試み

3月9日、①兵庫県立福祉のまちづくり研究所(神戸市西区)と、②神戸市産業振興局工業課・医療産業都市推進本部・財団法人先端医療振興財団(神戸市中央区)を長崎県産業労働部松尾氏・当財団の菊森・松本で一緒に訪問し、それぞれの医療福祉の産業連携への取り組みについてお話しを伺いました。兵庫県・神戸市は、日本で最もこの分野の研究・実践への取り組みが進んでいる自治体です。①は、車椅子・義肢義足・ベッドを始めとする福祉機器の常設展示やリハビリ病院(300床)・障害者スポーツ施設も併設する、臨床と研究と産業化が一体となった施設です。②は、ポートアイランドに建設された「神戸医療産業都市」を形成しており、京都大学・大阪大学・神戸大学の医学研究(再生医療・がん治療等)や中央市民病院等の臨床研究(治験を含む)をベースとして、理化学研究所を始めとした内外の企業を誘致し、神戸空港から5分という地の利も活かして海外の研究・医療機関とも連携している一大都市です。先端医療振興財団での大学・研究機関と民間企業とのマッチング案件相談が4年間で1,000件と聞いて、日本最大だと思いました。長崎県でも取り入れられる部分は早速導入したいと考えます。(画像は①の展示室での車椅子の先端的商品化事例)

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