KTN「ここで生きる~ナガサキから見たフクシマ~」の番組審議

4月12日昼、KTN(テレビ長崎)の番組審議委員会で「ここで生きる~ナガサキから見たフクシマ~」(2012年3月10日放送分)が取り上げられました。これは、福島原発事故後の支援のために、長崎大学医学部の山下教授や高村教授(私も何度かお会いして医療について教わりました)などの医療チームが福島県で検査や被ばく対応に当ったり、体内被曝を含め、長崎の原爆の経験を活かそうと努力する様を事実をつなげてドキュメンタリーとして描いた番組です。私が番組審議委員長をさせて頂いていることは別にしても、KTNはこれまで数多くの「地味だが問題提起をする」番組を地方局として制作し続けています。今回の作品は、未曾有の大災害に政府の対応が後手に回る中で、私の理解では、「放射能に汚染されているかもしれないが、地域を離れられない住民」の姿を描いており、これは、悲しいことながら、長崎が約60年前に経験したのと同じ状況になっている、だからこそ、長崎が戦後永井博士を始めとして培ってきた被ばく医療のノウハウを通じて福島の県民の方々に対してできることは多いし、また、協力しなければならないと考えさせられる番組です。余りにも重くて難しいテーマであるが故に1時間番組では消化不良になりかねませんが、その意図は良く伝わって来る労作だと思いました。全国の視聴者の方々にも見ていただきたい作品だと思います。

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