FRBQE13

私が金融についてブログで触れることは稀ですが(なるべく触れないようにしています)、4月22日米国ダラス連銀のフィッシャー総裁が、「FRB(米国連邦準備制度理事会)バーナンキ議長が言って来たQE1はリーマンショックから立ち直るために必要であったが、QE2、QE3は必要なかった。米国はミニバブル状態となり、ジャンクボンド(格付けの低い債券)の価格まで(理論価格を超えて)上昇している。」と発言されていたのは印象的でした。米国では、雇用指標等経済指標に好転が見られれば、年後半金融緩和を収束に向かわせるとの観測が起きつつあり、先々週末からのNY金価格下落はこれを反映しています。フィッシャー総裁は、黒田総裁を「聡明で信頼できる人物である」と評し、アベノミクスや「異次元の」金融緩和政策に関しては、「成長戦略に期待する。中央銀行の役割が減ることが望ましい。」と言っておられます。金融緩和政策・財政政策だけではデフレからの脱却や中長期にわたり成長軌道をたどることが難しいことを指摘しているのです。日本も2014年にはデフレ脱却(緩やかなインフレへの転換)の副産物として資産価格が上昇し、ミニバブル的な状況になる可能性もあると思いますが、今は着実に「三本の矢」を実行すべき時であると思います。私は若い時に、REIT(不動産投資信託)を我が国に導入する前に、1年かけて大手不動産会社と一緒に不動産市場等に与える影響を理論面・実証面から調査研究したことがありますが、日本では米国と異なり、MBS(不動産担保証券)の市場が大きくないため、金融緩和のための証券購入プログラムとして、REITや社債・株式を購入せざるを得ないという難しさがあると思います。(画像は東京のある地域の都心再開発計画の縮小模型) braless pokies

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4月20日雨の佐世保で、長崎県立大学「長崎経済論」土曜集中講座第三回・第四回の講義を行いました。前日、星崎治男氏(元三井物産九州支社長・元イーバンク銀行副社長)が主催されている「天神塾」でゲストスピーチさせていただき、アジアを相手にビジネスを展開する福岡の若い経営者の熱気を感じた余韻が残っていました。県立大学の講義は、マクロ経済理論をベースとして、現実の世界経済・日本経済・長崎県経済を分析し、地域経済政策を考える講座ですが、今回は4月19日の朝日新聞の社説「就活する君へ~力をためる時間が要る」から始めました。社説にある「小手先の就活対策より考える力を鍛えないと」というくだりが本質部分で、企業が求めるのは、新卒者であっても既卒者であっても「自分で考える力」=「真の学力」だということをわかって勉強に励んでもらいたいと思いました。私の親しくさせていただいてる大阪のCONYJAPAN㈱の小西正行社長は、大企業が採用を減らす時期こそ採用のチャンスだと考えて新卒の採用に注力して来られました。私がシンクタンクを経営するのも、企業の経営人材育成をお手伝いさせていただくのも、若い世代に大学・大学院で経営・経済教育を行うのも、「考える力」を身に着けてもらうためです。日本の最大の資産である「人材」をどのように育成するかは、安倍政権の各種成長戦略を支える「知恵」(規制緩和や新ビジネスなど)を生み出すものでもあります。「出来ない」という前に、「出来るようにするためにはどうしたら良いか」に知恵を絞る人材こそ、企業からも社会からも求められているのです。(画像は天神塾での星崎治男氏㊧・星崎剛士氏㊨) Online Blackjack

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長崎近代化遺産研究会4月例会を開催しました~25年度近代化遺産シンポジウムを開催します

4月18日夜、長崎近代化遺産研究会4月例会を開催し、①平成24年度文化庁事業として、「軍艦島・高島を活かした観光振興・地域活性化事業実行委員会」が作成した高校生・修学旅行生・観光業向けガイドブック「高島と端島ふたつの島の物語」の報告、②「長崎県近代化遺産めぐり~夢の遺産」(長崎近代化遺産研究会企画、長崎新聞社発行)の出版報告などを行い、佐賀県・鹿児島県等他県の近代化産業遺産活用による地域おこし事例の紹介、長崎の町人文化と九州他県の武家文化との違い、長崎県内の防衛遺産を取り上げる必要性など、本質的な議論を行いました。②の本の出版を記念して、6月以降に、長崎の近代化遺産に関心をお持ちの県民や関係者を集めてシンポジウムを開催することになりました。(画像は、①のガイドブック。非売品。)

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Vファーレン長崎対ロアッソ熊本戦を応援視察しました~Vファーレン勝利

4月14日午後1時キックオフしたVファーレン長崎対ロアッソ熊本戦が行われ、私は11時から新しく完成した長崎県立総合運動公園陸上競技場に行き、3階で応援視察しました。競技結果は1対0でVファーレン長崎の勝利に終わりました。私はサッカー競技の専門家ではありませんが、前半はVファーレンの連携プレーが鈍かったのですが、後半はパス回しも順調で、1点を獲得できたと思いました。私が最も関心があったのは集客で、ロアッソからは応援団・観戦者が観光バス20台を連ねて来ていた一方、Vファーレン側の出足が遅かったのですが、結局6,000人位が入場しました。サッカーチームの経営には、入場者数からのチケット販売収入やグッズ販売収入が重要で、サポーターの組織化にさらに取り組んでいくべきと思いました。また、この競技場で2014年全国民体育大会(がんばらんば国体)が開催されるので、会場までの足(特に長崎市内からのアクセス)と駐車場の確保が大きな課題だと感じました。(画像は諫早の県立総合運動公園陸上競技場。左の赤で統一された応援団がロアッソ熊本席。)

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長崎県近代化遺産の研究を強化し文化財としての正当な評価を~長崎・佐世保・対馬を軸に

4月10日、これまで長崎県の近代化遺産を広く研究してこられて全体像を俯瞰できる立場にある長崎大学の岡林隆敏名誉教授とゆっくりお話しする機会を得ました。岡林先生は、今も佐世保市針生(はりお)の無線塔などの文化財登録を進めておられ、①長崎市内の遺産(「九州・山口の近代化産業遺産」の構成資産を含む)だけでなく、②佐世保市にある軍事(防衛)遺産や県北の炭鉱・鉄道・橋梁等遺産、③対馬の軍事(防衛)遺産を優先させるべきとのご意見でした。このブログでも取り上げてきたように県内の様々な近代化遺産はそれぞれの立場から関心のある部分は研究されていますが、まだ文化財登録されていない遺産も多く、正当に評価されているとは言えない状況です。少し時間がかかっても、岡林先生のおっしゃるように、日本の近代史に与えた影響の大きいものから研究を進め、保存・維持管理費用を捻出するためにも適切に観光等に活用していくことが必要になると思います。4月14日の長崎新聞25面の解説「九州・山口の近代化産業遺産群」にも取り上げられているように、「保存や管理」が課題ですが、これらは、イギリス・ドイツ等海外の世界遺産に登録されている近代化産業遺産に共通にみられる課題で、各国では克服してきています。施設と同様、文化遺産にも「経済性」面が求められているような気がします。(画像は4月13日からおこなわれている長崎県佐々町の映像会に展示されている炭鉱画像のパネル。)

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「記憶は未来へ旅をする~炭鉱・国鉄松浦線とともに」~長崎県佐々町の映像会に出席

4月13日午後、長崎県佐々町で行われた、町制70年記念作品「記憶は未来へ旅をする~炭鉱・国鉄松浦線とともに」の映像会に出席しました。私もこの作品の制作過程でアドバイスをしてきましたが、町内外に公募で集めた懐かしく珍しい動画・画像に驚いた町民や元町民の方々も多かったのではないかと思います。長崎県の近代化遺産という点でも佐々町の炭鉱や旧国鉄の駅舎や操車場の記録は、価値の高いものがあります。地元には残念ながら当時を偲ぶことができる遺産はほとんど無くなってきていますが、北松(ほくしょう)が炭鉱や輸送手段の鉄道で豊かだった時代を動画・画像・文書で見ることができます。佐々町の石炭は港から関西電力や大手企業に出荷され日本の発展をエネルギー面で支えました。特に、全国の「鉄道ファン」にとっては蒸気機関車やレールバスなど貴重な画像が多く、「堪らない」内容となっています。興味のある方は是非、ご覧下さい(DVDを購入することもできます)。佐世保ケーブルテレビの記者からの取材でも申し上げましたが、「これは単なる過去の記録ではなく、過去の経験を産業政策や街作りに活かすことで、将来この地域が発展する起爆力となる」のです。貴重な資料なので、他の地域の遺産と一緒に、私が理事を務めさせていただいている長崎近代化遺産研究会でもパネル展示会を開きたいと思います。(画像は映像会場に掲げられた佐々町の炭鉱坑夫の画像。表情に若さと希望を感じる。現在に比べれば貧しかった日本が希望にあふれている時代を想いださせてくれる。)

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KTNスーパーニュースでコメントを利用していただきました~特集「ペットビジネス事情」で

4月10日夕方のKTNスーパーニュースの特集「ペットビジネス事情」で、電話取材によるコメントを利用していただきました。「菊森さんによると、ペットに癒しを求めている人が増えていることや、子育てが終わった世代が子供代わりに飼う人が増えている。今後、ペット産業は分散化・多層化し、ニーズに合った様々な商品がどんどん出てくるのではないか」という部分が出されたようです。我が家は(正確に言うと家内が)、東京の自宅でトイ・プードルを飼っていて治療費の高さに驚き、アニコムホールデイングズ(ペット保険)等ペット関連企業に昔から注目していましたが、最近は、お寺さんもペット用墓地・お墓を売り出すなど、ペットが家族として人間並みに大事にされるようになっています。経済的に見ると、比較的余裕のある層にペット商品・サービスが受け入れられ、市場が拡大していますが、景気が落ち込み所得が減少すると、ペットを飼い続けることができなくて、捨てられる傾向があることも事実で、どのような経済状態になろうとも「命のある」ペットを大事にする倫理観が求められると思います。

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長崎県近代化遺産めぐり「夢の遺産」近々出版します~長崎近代化遺産研究会・長崎新聞社で

4月10日最終ゲラ確認が終わり、24年度かけて準備してきた「長崎県近代化遺産めぐり・夢の遺産」(近代化遺産研究会、発行・協力長崎新聞社)が商業出版として、5月頃発行されることになりました。長崎県の近代化遺産を、石炭産業・造船産業という、日本の近代化の礎(いしずえ)となった産業を切り口として解説したものです。写真(グラビア)を多くして、高校生(修学旅行生を含む)・大学生や観光客にも学習していただきやすくしたこと、近代化遺産の今後の課題や、県内の近代化遺産を保持するための方策についても言及している点に特徴があります。長崎県には、近代化産業遺産の研究や、石炭産業の歴史の研究など、学者の先行研究・大著が残されており、今回も参考にさせていただき、近代化遺産の全体像を示して、解り易く解説する努力を重ねました。その反面、細部が捨象されたり、不十分な記述となっている部分もあると思いますが、今後加筆していくべきと考えています。構成は、①石炭産業がもたらした日本の近代化、②長崎県の石炭産業と近代化遺産、③長崎県の石炭産業が後世に残したもの、④長崎県の産業の近代化ー造船業と石炭産業、⑤長崎県のその他の近代化遺産、⑥これからの長崎県の近代化遺産、となっています。県内外の多くの方々に読まれることを祈っています。(画像は同書の表紙案)

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NPO法人長崎アイランズ・アクト3に出席させていただきました~伊王島・池島・高島の定住促進を目指す

4月9日夕方、やすらぎ伊王島「海の見えるホテル」で、NPO法人長崎アイランズ・アクト3の設立総会・発表会に出席させていただきました。これは、三島(伊王島・池島・高島)交流による定住促進策による地域活性化を目的とする非営利法人で、①伊王島の観光コース開発、②菜の花を活かした伊王島作り、③伊王島の清掃活動、④伊王島のキッズ海族隊構想が活動内容です。公表されている事業内容から、三島連携をどう進めるのかが課題だと思いましたが、人口減少・高齢化が進行する伊王島が自発的に地域づくりに取り組むのは重要なことです。県庁・長崎市役所の私の親しい幹部も多く来られていて、関心の高さを感じました。(画像は、発表会で挨拶される岩坂親続氏。窓からは香焼方面の海を臨む。午後6時半でもまだ明るい。)

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KTN

4月5日午後6時半頃のKTN(テレビ長崎)スーパーニュースで、特報「中小企業金融円滑化法終了の県内影響」についてコメントさせていただきました。元三井住友銀行で貸出・証券両面の金融実務と将来予測を行い、中小企業金融に関する論文も公表し、その後、不良債権処理にあたる金融機関検査を進めるための金融庁・財務局金融機関経営戦略研修を10年以上にわたって担当してきた経験を踏まえ、円滑化法は、リーマンショック後、中小企業の倒産、住宅ローンの返済が滞る可能性を回避できた効果は大きかったと思います。一方で、経営改革・再建を行うべき企業に「モラル・ハザード」が起こるという側面があったことは否定できませんが、未曾有の世界景気後退に対処するには必要であったと思います。円滑化法終了後も、銀行の貸出姿勢が変わらない限り、市中に豊富な資金が回り、倒産は避けられますが、約半年後、景気回復から企業が設備投資を行うようになれば、過去の例に繰り返し見られたように、「景気回復初期は、倒産が増える」ことになると思います。銀行で景気回復期を経験していない銀行員が多い中で、この資金需要に実務で対応できるのか、不安が残ります。たとえ資金ひっ迫が起こっても、日本経済を支える中小企業を支援するために、政府系金融機関・民間金融機関が融資態度を暫くは維持することが必要と思います。「アベノミクスに失敗したら日本は、今後50年間にわたってどうしようもない国になる」ので、金融緩和だけでなく、「成長戦略」を実行することが必要であることは言うまでもありません(このコメントは衝撃的だったようで、視聴者から好意的なメール・電話をいただきました)。

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