何でもない一日に感謝したくなる、見過ごしていた一瞬が愛おしくなる。~くまもとで、まってる。

「人が人を呼ぶ」8月6日にブログで紹介させていただいた、熊本県のたった16分の観光PRショートフィルム「くまもとで、まってる。」は、この観光の基本を教えてくれています。このフィルムに登場する様々な人々の表情が、素朴ながらも何と安らかで美しいことかと思います。大自然も名所旧跡も温泉も大事ですが、最も大切なものは、そこで生活を営む人であることを忘れてはいけないと思います。まだご覧になっていない方は、ぜひ見てください。(画像は漁船の上からマリア像に向かって祈りをささげる天草市崎津の老人と孫、なぜかヘミングウエイの「老人と海」を想いだします。)

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三河内焼きの突出した魅力を感じた~日本橋高島屋での展示販売会を見る

8月3日午後、東京の朝日新聞に長崎県庁からの広告が出ていたので、日本橋高島屋で開催されていた展示販売会をゆっくり見ました。三河内焼きは唐子絵に代表される美しいデザインと、透かし彫りに見られるような精緻な技巧が高く評価されており、私も大好きな陶器・磁器です。日本橋高島屋の顧客層は中高齢層が中心で、訪問した当日も、多くの老夫婦が、三河内焼きコーナーを見学・購入していました。世界の市場を見ると、陶磁器は量的には中国製等の安い商品が多く売られていますが、高級品や作家物は、欧米・日本とも人気があります。課題は内外の販路開拓と最終ユーザーに向けたデザイン性だと思います。2008年12月から佐世保市「新美術館整備基本構想検討委員会」(私が委員長を務めさせていただきました)で、地域産業のためのデザイナー養成を盛り込むことを提唱させていただきました。印象派絵画収集でトップクラスの米国シカゴ美術館を毎週訪れていた時、併設の美術学校があったのを覚えていたからです。長崎県は商業デザインを学び育てる機会が少ないので、「物作り」(付加価値の高い製造業)を強化するためには、デザイン専門家をさらに養成することが必要であると思います。(画像は唐子絵、鯨をモチーフにしたデザインの三河内焼きの陶器)

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九州産業融合型経済研究会が始まる~九州の産業活性化戦略をどう構築するか

8月8日午後、一般財団法人九州地域産業活性化センター主催の「九州産業融合型経済研究会」第一回が開催され、私は委員として出席させて頂きました。同研究会の目的は、九州が自律的経済圏となるために、新成長産業分野に注目した産業発展方策を検討する「場」とし、プロジェクトの抽出・提案を行うものです。問題意識としては、①新成長産業分野の振興のための発展基盤の整備、②ものつくりからサービスまでの多様なビジネスを統合化する結節企業、成長志向型の革新企業の発掘・育成、③地域主権・地方分権に基づいた主体的な産業振興政策の立案、④九州における新成長産業分野の現状・動向把握を行うこととなっています。8日は、委員である政策研究大学院大学特任教授橋本久義先生が講演をした後、デイスカッションを行いました。(画像は右から国立大学法人キ九州大学山本健児先生、上記橋本先生、㈱くまもと健康支援研究所松尾洋代表取締役社長、九州地域産業活性化センター専務理事鉄川洋氏)

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日本離島センターを訪問~新しい離島振興の時代をどう切り開くか

8月3日、千代田区永田町の財団法人日本離島センターを訪問し、渡邊東専務理事(全国離島振興協議会事務局長)、三木剛志広報課長兼調査課長など多くの方々にお会いしました。離島振興法改正に伴い、振興基本計画策定、離島振興交付金のソフト施策への活用、離島特区制度の活用方法等について意見交換させていただきました。長崎県は離島が多く、人口動態・経済産業雇用・医療福祉等に大きな影響を与えており、離島政策が極めて重要であり、日本の離島政策のモデルとなりうるケースも多くあります。今後、ながさき地域政策研究所でも、日本離島センターと連携させていただきながら、「離島研究センター」(仮称)を設置し、離島研究に、さらに注力していきたいと考えています。全国には島根県海士町のように、離島振興に成果を上げている事例もあり、「地域戦略とキーパーソン」という地域再生を成功に導く基本を守りながら、新しい離島振興の支援制度の活用や官民協働等により、さらに厳しくなる離島の新時代をどう切り開くかに取り組んでいきたいと思います。また、日本離島センター発行の「季刊しま」等の資料をいただきました。お忙しい中、時間を作っていただいたセンターの方々に大変感謝しております。

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長崎のスペイン風立ち飲みKNOTSに立ち寄りました~新業態としてデビュー

8月6日夜、知人の稲田龍也氏が経営するスペイン風立ち飲みKNOTS(絆の結び目の意味もある)に伺いました。立ち飲み屋と長崎のショットバーの中間業態で、良質の料理の割には価格も手ごろで、お値打ち感があると思いました。稲田氏は長崎市役所商工部におられた頃からの知人で、飲食業をされると聞いたときは正直驚きましたが、このブログでも経営者向けに書いているように、人生一回しかないから、やりたいこと、得意なことをされるのが良いと思います。お店は白で統一されていて、スペインの家のような雰囲気があります。大型のスクリーンには、スペインの様々な観光地や自然の画像が音楽とともに映し出されていて、スペイン観光局のような役割も果たしていると思いました。私がたまに行く博多の電気ビル共創館1階にもスペイン料理屋があり、長崎県美術館の収蔵品にもスペイン絵画が多いので、スペインは、日本人にとって、フランスでもイタリアでもない独特の印象を与えているのか考えていました。私のようなエコノミストには、スペインもイタリアも重債務国としての印象の方が強いのですが、KNOTSは街の喧噪を離れ、ひと時現実を忘れさせてくれるような楽しい隠れ家的空間でした。

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熊本学園大学での日本ホスピタリテイマネジメント学会~国際観光客誘致の条件について研究発表

8月5日、熊本学園大学で開催された日本ホスピタリテイマネジメント学会(私が理事の一人を務めさせていただいています)で、「上海在住中国人の日本・長崎への認識度調査を踏まえたホスピタリテイ・デザインの枠組み」(Hospitality Concepts for Shanghai Residents Touring Nagasaki-What Our Behavioral Researches Tell Us)を研究発表いたしました。今回の骨子は、観光産業(ホスピタリテイの企画・提案者)、国際観光客(国際的なホスピタリテイの需要者)、観光客受け入れ国・地域(海外におけるホスピタリテイの相手・双方的提供者)の三者から成る枠組みを提示し、それぞれの関係性がどう機能しているかをアンケート調査から分析して政策提言しているものです。今回は、山上徹会長(同志社女子大学教授)と京都の観光や、佐々木一彰氏(日本大学)とカジノ・IR法案の話がゆっくりできたので大変有意義でした。同学会としては、4日の理事会・5日の総会で、外国人研究者の支援、英文論文集の発行などにより、海外から論文を引用されるグローバルな学会として増強する方針を決めました。(画像は、学会が開催された熊本学園大学の正門。創立70周年を迎える。)

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日本ホスピタリテイマネジメント学会のコンベンション~新幹線開通のインパクトは大きい

8月5日、熊本学園大学で行われた日本ホスピタリテイマネジメント学会全国大会のコンベンションで、東光石油㈱代表取締役会長の石原靖也氏の基調講演「新幹線と地域経済~エリアにおけるホスピタリテイ・デザイン」とシンポジウムが行われました。新幹線開業1年で、関西からの来訪者数が54%、福岡からの来訪者数が28%増加した以上に、開業を前に、県民・熊本市民が住民主導の「おもてなし」(ホスピタリテイ)行動や行政の支援を受けない竹を切って明かりをともす手作りイベント「みずあかり」(2,000人が自発的に参画、フランスの「ルルド」の聖水から影響を受けた言葉)で盛り上がったという話がありました。私が最も関心したのは、新幹線は沿線都市よりも、沿線から1時間半圏の都市の集客が進んでいるということです(たとえば、人吉など)。また、小山く薫堂氏がプロデユースした熊本紹介チューブ「くまもとで、まってる。」(KUMAMOTO SURPRISE produce)がアジアショートフィルム賞を受賞したことも地元の意識を高めることになったといいます。このショートフィルムは、ゆるきゃらの「くまもん」(知事から熊本県営業部長に任命された)が「くまもとには、おとうさん、おかあさんを連れていきたい場所がたくさんあります。」と手紙を書くシーンから始まり、「ぼくは、くまもとの「ひと」に魅力を感じます。」と熊本の様々な人々の日常の暮らしを紹介する、心温まる優れた映像作品です。「村を孤立させないため、朝から晩まで船をこぎ続ける人がいます。」と紹介された球磨村の84歳の渡し船の船頭さんや、「孫とふたりで漁に出る。一日で一番幸せな時間。」と紹介された、美しい教会がある天草市崎津の11歳の少年などが登場します。「行政にはもうお金がない。だから県民・市民が主体のイベントで盛り上げる必要がある。」という石原氏の言葉には実績に裏付けられた重みがありました。その後、会場にはサプライズで、「くまもん」本人が登場し、くまもん体操を披露しました(画像)。「ホスピタリテイ」の演出には、サプライズが効果的ということが良くわかりました。

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新幹線沿線5市サミットが開催されました~パネルデイスカッションで斬新で建設的な意見が続出

7月31日午後、第5回新幹線沿線サミットが開催され、私がパネルデイスカッションでコーデイネータを務めさせていただきました。個性豊かな市長揃いで、建設的かつ独創的な意見・提案が多く出されました。長崎市田上市長の「発展5段階説」(私が勝手に名づけてますが、「さるく、資源磨き、国際観光客誘致、街ブラ、MICE(コンベンションなど)」の5段階で交流の街長崎を進化させる)、武雄市樋渡市長の「知の拠点都市、起業家が集まる街」「フェースブックとグーグルを呼びたい、今週アメリカに行く。」「駅弁サミットを開く」、大村市松本市長の「産学官連携による研究学園都市」「新大村駅(仮称)前の県有地に商業施設・研究施設を誘致」、諫早市宮本市長の「交通結節点機能のレベルアップと島原半島等との広域連携で発展」、嬉野市谷口市長の「鉄路のなかった街に鉄道が通り、鹿島市や東彼三町と連携する」「日本一のバリアフリーシテイ」などです。5市だけでも全国で最も目立つ地域になると思いました。私は、嬉野からフリーゲージトレインで佐世保に連結すれば、長崎県北もより新幹線効果を得られると思いました。(画像は檀上の4市長)

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暑い煙の中で焼き肉大会~未来環境推進課と地球温暖化防止活動推進センターによる反省会

7月31日夜、長崎市片淵の焼肉屋「七輪亭」で、県未来環境推進課と地球温暖化防止活動推進センターが、これまでの全体研修・地区研修を振り返り、今後の課題を話し合って、より効果的な活動を行うための企画会議「反省会」を行いました。会場となった部屋は、お店の名前の通り、テーブルに載せた七輪で肉を焼く煙がもうもうと立ち込め、省電・省エネに配慮したため、35度位と、外気よりかなり暑くなってしまいました。環境には良いが、健康には余り良くない環境でした。(笑)未来環境推進課もセンターも若い人たちが多く、様々な企画のアイデアが出され、有意義な会となりました。煙と暑さに、私は独特の魅力を放っていた約40年前の大阪・鶴橋の焼き肉街を想いだしていました。最近の若い人は「七輪」と言ってもわからないかも知れないと思いました。(画像中央は私です。)

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横浜市議会経済・港湾委員会に講話をさせていただきます~近代化産業遺産の経済効果

8月1日朝、横浜市議会経済・港湾委員会が長崎市を視察される際に、私が「長崎近代化産業遺産群等による地域活性化及び市内経済への波及効果について」と題して講話をさせていただき、その後、ながさき地域政策研究所の原田幸二専任研究員と一緒に軍艦島コンシェルジュ(ユニバーサルワーカーズ)の案内で軍艦島を視察されます。同委員会は、横浜市における近代化産業遺産群(横浜市の造船関連遺産、ホテルニューグランドと横浜観光関連遺産、「貿易立国の原点」横浜港発展の歩みを物語る近代化産業遺産群、「重工業化のフロントランナー」京浜工業地帯発展の歩みを物語る近代化産業遺産群など)を活性化にどう活かすか検討されています。日本の近代化産業の歴史を石炭産業・造船業等で築いてきた長崎が、他の九州・山口の近代化産業遺産群や、横浜・神戸等の港湾都市と近代化産業遺産でつながっていくことで、アジアの先進国として独自の発展を遂げた日本の原点を振り返り、将来を展望することが必要で、その時期に差し掛かっているのではないかと思います。このように考えると、軍艦島を始めとする近代化産業遺産群は、土木・建築分野だけでなく、経済産業史的にも重要な遺産であることがわかります。(画像は軍艦島第二見学広場からの風景。海底炭鉱へと続く坑口が残っている。)

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