日本ホスピタリテイマネジメント学会のコンベンション~新幹線開通のインパクトは大きい

8月5日、熊本学園大学で行われた日本ホスピタリテイマネジメント学会全国大会のコンベンションで、東光石油㈱代表取締役会長の石原靖也氏の基調講演「新幹線と地域経済~エリアにおけるホスピタリテイ・デザイン」とシンポジウムが行われました。新幹線開業1年で、関西からの来訪者数が54%、福岡からの来訪者数が28%増加した以上に、開業を前に、県民・熊本市民が住民主導の「おもてなし」(ホスピタリテイ)行動や行政の支援を受けない竹を切って明かりをともす手作りイベント「みずあかり」(2,000人が自発的に参画、フランスの「ルルド」の聖水から影響を受けた言葉)で盛り上がったという話がありました。私が最も関心したのは、新幹線は沿線都市よりも、沿線から1時間半圏の都市の集客が進んでいるということです(たとえば、人吉など)。また、小山く薫堂氏がプロデユースした熊本紹介チューブ「くまもとで、まってる。」(KUMAMOTO SURPRISE produce)がアジアショートフィルム賞を受賞したことも地元の意識を高めることになったといいます。このショートフィルムは、ゆるきゃらの「くまもん」(知事から熊本県営業部長に任命された)が「くまもとには、おとうさん、おかあさんを連れていきたい場所がたくさんあります。」と手紙を書くシーンから始まり、「ぼくは、くまもとの「ひと」に魅力を感じます。」と熊本の様々な人々の日常の暮らしを紹介する、心温まる優れた映像作品です。「村を孤立させないため、朝から晩まで船をこぎ続ける人がいます。」と紹介された球磨村の84歳の渡し船の船頭さんや、「孫とふたりで漁に出る。一日で一番幸せな時間。」と紹介された、美しい教会がある天草市崎津の11歳の少年などが登場します。「行政にはもうお金がない。だから県民・市民が主体のイベントで盛り上げる必要がある。」という石原氏の言葉には実績に裏付けられた重みがありました。その後、会場にはサプライズで、「くまもん」本人が登場し、くまもん体操を披露しました(画像)。「ホスピタリテイ」の演出には、サプライズが効果的ということが良くわかりました。

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