2016年1月を振り返って~予想通りのことが起こったあわただしい一カ月、日銀マイナス金利政策へ

1月29日午後、日銀が「マイナス金利政策」の導入を決定しました。長く金融・経済の世界に携わってきた私にとって、新しい時代に突入した感があります。マネーサプライを増やすQE(量的金融緩和)政策は、リーマンショック以来、米国・欧州・日本ですでに導入済で、一定の成果を上げてきましたが、マイナス金利は欧州中央銀行(ECB、デンマーク、スイス、スウエーデン)で導入されています。これも今年1月に入ってから起こった(2015年夏からわかっていたことですが)、中国経済成長鈍化+人民元切り下げ、原油価格低下の影響から、日本の期待インフレ率が低下してきたことへの対応策と考えることができるでしょう。このブログやNBCラジオのコラム(12月7日・1月6日)でもお話ししてきたとおり、「申(さる)年」の特徴(変動が大きいこと)がよく現れています。マイナス金利導入は、日銀と銀行との間の新規の当座預金についてで、当面影響は小さいでしょうが、セミナーでもお話ししている通り、自由金利である長期金利が即座に低下するので、預金者も、中期的に預金のメリットが減少し、貯蓄から投資へのシフトが起こる可能性が十分にあります。このような局面では「投資の原理・原則」を踏まえた健全な金融行動が求められ、「自己責任の原則」を痛感する年になりそうです。(事態が激変しても、冷静な環境で考えたい。長崎では、ランタン祭りの準備が着々と進められている。2016.1.30湊公園。)

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