梅屋庄吉と孫文~若き日の約束

2月9日昼、私が委員長を務めさせていただいているKTN(テレビ長崎)番組審議委員会が開催され、「若き日の約束~孫文を支えた梅屋庄吉~」が審議対象となりました。梅屋庄吉は長崎に生まれ、香港で写真業で成功した後、東京でニッカツを創業し、孫文の辛亥革命を約1兆円の資金で支援し続けた人物です。梅屋庄吉は若い時に貿易商を営んでいた父親の船で上海に渡り、そこで中国が欧米列強諸国に支配されるみじめな姿を見て、心を動かされます。孫文が人民のための革命を起こした時に梅屋庄吉は支援することになります。長崎県も日中友好の象徴として、辛亥革命100周年の昨年、銅像を中国に送っています。私は「長崎の隠れた偉人」だと思いますが、資料がほとんど残っていないため、ひ孫の小坂さんの資料や証言に頼らざるを得ない中で、ドキュメンタリが制作されています。このため、どうしても不明な点を推測でつなぐ小説家的な作業が必要となります。番組としては、非常に良くできていて、「梅屋庄吉と孫文の関わり」を表現する歴史軸と、「梅屋庄吉の事業成功と社会貢献活動」の人物軸を上手く交差させています。閉塞感が漂う日本で、次世代を担う日本や長崎の子供たちに、このドキュメンタリを見て、世界を舞台に活躍する若者に育って欲しいと思いました。

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