「本を出す」ことの意味~五島・奥浦での忘れがたき思い出

2月17日午後、五島の奥浦で講演するために半泊(はんどまり)にうかがったときのことでした。地域活動の打ち合わせに出席させていただいた際に、ある出席者が、私が13年前から月一度長崎新聞の「うず潮」というコラム欄に書いていた紙面の切り抜きすべてを集めたバインダーを見せてくれて、私の2007年の著書「こうすれば地域再生できる」(長崎新聞社刊)を大事そうに取り出して見せてくれました。私は、実は嬉しくて涙が出そうでした。以前にも同様の経験をしたことはありましたが、今はもう在庫が無く、改訂版を出す準備をしているときだったので、8年間読んでくれて保存してくれたことに感謝の気持ちで一杯になりました。私は、数知れない共著のほかに単独の書籍を7冊上梓してきて、中には、「売れる本」として発行して当時ベストセラーの一角を数週間占めたこともありましたが、他は長期に亘って読まれる本がほとんどです。本を出すことは、その時々に意見を世に問うという意味もありますが、自分の経験を纏めて記録保存するという意味もあります。同書にしても、東京の著名なコンサルテイング会社の社長が長崎空港で買ってくれて、「地域戦略の教科書・百科事典のようだ」と言ってくれたこともありますし、長崎県の小さな集落に講演に行った際に、同書にサインを依頼されたことも数知れなくあります。と同時に、私を信頼してくれてこのような素晴らしい機会を作ってくれた出版社に頭が下がる思いです。年々出版環境が厳しくなるようですが、電子書籍も含めて出版は「時を超える」重要な事業だと思いました。(画像は五島市奥浦・半泊で行われた「おくうらまちづくり計画」の打合せ。2015.2.17)

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