「孫子」と戦略

県立大学の土曜集中講座「地域振興論」も3日目・9回までが終わりました。今日の講義では、「地場産業の振興・企業誘致戦略」のところで、企業の経営戦略と、都市の産業戦略の共通点について触れました。若い方々に、「戦略とは何か」を、地域産業や、自分の人生についても考えてもらいたかったからです。長崎―佐世保間、佐世保―長崎空港間の時間で、日ごろゆっくり読めない「孫子に学ぶ最高のリーダー」を読みました。「孫子」は戦略論には欠かせない教えです。経営者の多くの方も読んでおられると思います。印象的だったのは、チャーリー・シーン出演の「ウオール街」で、国際投資家ゲッコーが、著名投資家とある企業を巡って投資を競うシーンがあります。このシーンに、「孫子」が登場します。この映画自体、「君がインサイダーでなければ、アウトサイダーだ」等多くの名セリフが出てきます。孫子の「勝つためのポイント」として、①その市場に参入してよいか、参入しない方がいいかをよく知っているリーダーは勝つ、②企画力のレベルに応じて戦略を駆使できるリーダーは勝つ、③部下のベクトルを一つに統一しているリーダーは勝つ、④自らの備えを万全にし、競争相手の不備を突くリーダーは勝つ、⑤優秀な現場の責任者を右腕とし、権限移譲をしているリーダーは勝つ、そして、「敵を知り、己を知る者が勝つ」となります。「戦う前に勝負は決まっている」、「勝てる状況でなければ勝負はしない」等、経営戦略につながる名言が多いのも、「孫子」の特徴だと思います。大切なことは、「実行して、経験を積むことによって、孫子の兵法を使いこなせるようになる」ということかも知れません。

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