アジア観光客の関心・行動は欧米観光客と異なる~国際観光客ニーズへのきめ細かな対応を

今年4月にもNBCラジオで3回にわたり取り上げましたが、日本が「観光立国」を目指すならば、外国人観光客のニーズに適切に対応することが必要です。長崎市が2011年9月~2012年2月に行った外国人観光客の実態調査(一般の外国人観光客・国際観光船で来訪する外国人観光客)のデータを仔細に分析すると、アジア観光客と欧米観光客とで大きく異なっていることが良くわかります。大きな違いの第一点は、多くの欧米観光客はメインルート中心に旅行しており長崎にはまだ余り来ていないが、長崎に来るアジア観光客はアジアに近い九州中心に旅行していることです。第二点は、長崎での観光消費額が、アジア観光客は平均14.5万円、欧米観光客は3.7万円と大きな開きがあることです。この背景としては、アジア観光客は、本国に安くて良い電気製品・化粧品等が、まだ少ないため、買い物ニーズが大きく、また、高い所得階層の方々が観光客としてきている可能性があると思われます。これらの点から、ここ5年間程度は、九州・長崎県としてはアジア観光客への対応を優先させることが必要ですが、その次に備えた準備も怠ってはならないことを示しています。現時点では、長崎市の観光に関する満足度は高く、あえて課題をまとめるなら、①インターネット・wi-fi環境の整備、②両替場所の充実、③長崎人との会話などのコミュニケーション、であることが調査から読み取れます。このような調査結果を政策や民間企業の行動に活かして欲しいと思います。

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