「令和」時代を迎えるにあたって

「令和」を迎えました。昭和は長かっただけに、戦争と平和、恐慌と高度成長の時代となりました。平成は、平和が続いた半面、阪神・東日本の地震、火山噴火、大水害等、多くの災害に見舞われた時代でした。また、バブルの崩壊・不況・デフレ等、経済的にはいい面ばかりではありませんでした。令和は、国際協調が難しくなり、各国の利害調整がうまくいかない時期も現れ、日本経済も人口減少と成熟経済のピークアウトにより、生活レベルが他のアジア諸国(シンガポール・中国・インド)と比べても低下する時代となる可能性があると思います。その点で、令和をbeautiful harmonyと訳すこともありますが、国際協調・融和はそんなに簡単ではないと思います。各国の元首が自己主張だけでなく、外交面で協調しなければ、平和と繁栄は達成できないのではないかと思います。また、日本国内では、貧富の格差拡大、さらなる高齢化・長寿命化により、世代間の意見の対立が顕在化する可能性が大きくなり、経済と経済外(公益・徳・哲学・美・文化・教育等)の価値の対立・交錯も顕著になると思います。このような令和時代に大事なことは、世論に振り回されるだけではなく、「自分の座標軸」を確立していくことではないかと思います。たとえ平和と戦争、不況と好況、創造と破壊等、新しい価値を求めて森をかき分けかき分け進み、人間が生きていく際に、正と反が起こったとしても、いずれは中庸に落ち着く、歴史は繰り返すということを忘れなければ、冷静な判断ができると思います。昭和時代に平成時代が容易に予測できなかったように、平成時代に令和時代をおおむね予測することは困難だと思います。願わくは、戦争や恐慌といった、極端な不幸を経験せず、一人ひとりが人生の充実を感じながら、「人生100年時代」にふさわしい、一生を全うできる時代になってほしいと思います。

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