欧州動乱の中上海航路航行開始

11月2日早朝、ギリシア債務支援策を巡りギリシア首相が国民投票を実施する意向を表明し、欧州各国株価が大幅下落、ニューヨークダウも300ドル程度下落しました。同日オーストラリア中央銀行が物価安定を理由に政策金利を0.25%引き下げ4.5%とし、世界全体に景気回復の鈍化が見られます。アメリカと並んで、世界経済に最も影響を与えている中国経済も、10月18日発表の7-9月期の実質GDP(国内総生産)成長率は+9.1%(4-6月期は+9.5%)へと鈍化しました。今朝の私のNBC「おはようコラム」でも取り上げましたが、中国経済は投資の減速の一方、9月から所得税免税額の上限が引き上げられたこともあり、可処分所得が増加して消費は増加するので、10-12月期の実質GDP成長率は+9%をやや下回る程度に推移することが予測され、徐々に経済の主役が消費へと移行すると思われます。明日の11月3日、長崎上海航路の試験航行がハウステンボスクルーズ㈱によって行われますが、まさに欧州動乱・世界経済不安ではありますが、中国の消費が伸びるタイミングと一致します。2013年半ばまで世界経済には欧州債務問題の不安要素が景気の腰を折る可能性がありますが、中国やアジア諸国の勃興する中間層をどう取り込むかが、各種業界の経営戦略に求められています。

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