消費者は価格ではなくて価値を求める

アメリカのMBA(経営大学院修士)コースで学んだ人は、マーケテイングは経営戦略そのものだといういうことを知ります。商品・サービスを提供する企業(民間企業のほとんどがそうだと思いますが)は、経営環境の変化に対応することが経営者にとって最重要であり、経営環境の中で、最も重視すべきことが消費者の意識・行動だからです。マーケテイングで著名なジェイ・コンラッド・レビンソン氏(「ゲリラ・マーケテイング(Guerrilla Marketing)」などの著者)によれば、「人々は価値を買っているのであって、必ずしも価格に関心があるわけではない。価格を優先して商品価格を下げると、最低の類の客を引き寄せる。」です。経営にとって重要なものは、売上よりも利益です。売上は達成しやすいですが、利益は達成しにくいと言えます。企業にとってマーケテイングは投資であり、成功させるためには、①コミットメント、②投資、③コンシステント(始めたことを最後までやり通し、首尾一環すること)が重要です。アメリカで1990年と2000年に行われた調査でも、「なぜ人々はその店から買うのか?」という質問に対して、①信頼、②品質、③サービス、④品揃え、⑤価格、と答えています。これは、あらゆる業界の企業経営に共通した真実であることは、私もコンサルタントとしての経験から確信しています。そして、企業買収や企業への投資を行う場合もこのことが最も重要なのです。

カテゴリー: 経営   パーマリンク

コメントは受け付けていません。