インターネットからSNS・ビッグデータへ~時代を切り開くIT

新年にふさわしい話題を一つ。私が若い時代に大きくかかわった仕事の一つに、「インターネットバンキング」があります。今となっては当たり前ですが、当時コストの高い銀行業のサービス・デリバリーシステムをどう変えるかが大きな課題で、ATMに次いで、インターネット銀行を研究・企画したのです。そのために、アメリカの銀行・証券・小売などのインターネット化やデータベース活用を詳しく調査しました。その経験を踏まえて、私が連載させていただいていたtelerate・㈱共同通信マーケッツの「REAL TIME」に書いたコラム「インターネット銀行の衝撃」を昨年末の東京の自宅書斎の大掃除で発見しました(笑)。画像の通り、その右側のページがJPモルガンの東京支店長であられた藤巻健史氏の「モルガン銀行での失敗」というコラムになっています。どんな技術でも、人間が使いやすく感じれば、どんどん導入され、人間は慣れてきます。ATMが導入された当初、「こんなもの成功するわけがない」と多くの人が思っていましたが、今では、ATMがないと銀行業がコスト面・サービス満足度面で成り立ちません。技術は活かし方を工夫すれば、経済性が出てきて定着し、社会のインフラとなります。このプロセスが「イノベーション」だと思います。12月30日長崎から東京へ移動する飛行機の中で、「ステイーブ・ジョブス驚異の伝説」を読みましたが、生きていれば私と同じ年の彼が(ちなみにマイクロソフトのビル・ゲイツ氏も同じ年)、世界で最も「user friendly」であることを追及したのではないかと思います。おそらく、SNSもビッグデータも使い方次第で、社会のインフラとなるのではないでしょうか。日本のIT業界が発想を変えなければならないのは、この点だと思います。

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