長崎学ネットワーク会議研究部会開催~「長崎奉行研究と近世長崎研究の課題」で国家的都市・長崎の価値付けを行いました

11月16日夜、第1回長崎学ネットワーク会議研究部会(公開学習会)が開催され、長崎大学多文化社会学部の木村直樹教授から、「長崎奉行研究と近世長崎研究の課題」と題した研究報告が行われました。長崎奉行の制度が固まるまでに、17世紀前半の買物掛(将軍・大奥・中奥の)、17世紀後半の番方(軍事系)、18世紀前半の貿易政策・都市政策の担い手、18世紀後半の国家(江戸幕府)財政の担い手、19世紀前半の蘭学(医学・科学)のゲートウエイと、時代とともに変遷を遂げる姿が大変興味深いものでした。連綿として西洋文明と軍事的守りの基地であるとともに、江戸(東京)の隠れた財源であったという意味で、国家的使命を担った都市であった姿が明確に示されました(私は「江戸ー長崎共同体」と名付けています)。私は、専門の都市地理学・経済学的関心から、長崎の街が馬の背のような長崎奉行所・西役所(現在の長崎県庁の場所)ラインを挟んで、町人居住地域・蔵屋敷(各地からの武士の居住区)・寺社地(禁教に重要な存在)・出島及び唐人居住地域(外国人・外国との窓口)と居住区域の棲み分けが行われていたことに大変興味を持ちました。長崎研究を通じて、多くの日本人・外国人に長崎を訪れて欲しいと強く思います。(画像は、長崎歴史文化博物館で行われた長崎大学・木村教授の発表風景。)

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