東京オリンピックを想いだす「なかよし食堂」のチキンライス

3月16日夜、1年半ぶりに長崎市浜口町の大学病院前電停近くにある「なかよし食堂」でチキンライス(500円)を食べました。ここのチキンライスを食べると、昭和39年私が三重県伊賀上野の産業会館の食堂で東京オリンピックの開会式を見ながら食べた素朴な味のチキンライスを想いだすのです(映画ALWAYS「三丁目の夕日」の世界)。私は子供のころ関西(奈良・大阪)で過ごしたので、味覚には自信があります。東京神田の洋食屋や、日比谷公園の松本楼(長崎出身の梅屋庄吉ゆかりの店)、グリル満天星のオムライス等のB級グルメの有名店はもちろん、若いころから好きだった青山のサバテイーニ(イタリアン)やニューヨークやシカゴの有名店よりも懐かしくおいしいのが「なかよし食堂」のチキンライスです。一昨年の秋病気をして残された時間を考えるようになってから(今は完治していますが)、特に懐かしいおいしいものを食べたくなり、「昔の味」を求めるようになりました。人間の舌は子供の時代に形成されると言われますが、質素な生活をしてきた私にとって、チキンライスが阿山郡島ヶ原村からバスで町に出て食べる最高の「御馳走」だったのかも知れません。長崎の浜口町付近に行かれたら、是非一度油っぽくないさらりとしたここのチキンライスを試してみられたらいかがでしょうか。飽食の中で、日本人が失ってきた「絆」や「心」がまだあった時代を振り返ってみたいものです。

カテゴリー: 長崎   パーマリンク

コメントは受け付けていません。