人の判断と交通事故防止~技術と社会システム・人間との間

8月20日夕方、大阪・伊丹空港から難波に向かう4車線の高速で渋滞があり、50分かかりました。以前から、大阪中南部から伊丹空港までの交通手段がほとんど高速道路のみであることに危険を感じていました。高速道路が補修等で使えない場合、下の道を行くと1時間半掛かったことがあります。事情を知らない他地域から来た人の中には会議に間に合わなかった人もいるでしょう。交通は地域の発展に不可欠です。空港ができたときは航空需要がここまで伸びると考えなかったのでしょう。リムジンバスの先頭に座っていた私が驚いたのは、4車線道路でのめまぐるしい車線変更です。それも合流地点や分岐点でなく、まっすぐな所で2車線をまたぐ変更を、まるでカーレースのように、トラック・乗用車・バスが頻繁に繰り広げているのです。少しでも早く目的地に着きたいのでしょうが、運転手の判断ミスで等で交通事故にならないのが不思議なくらいでした。どうも事故のため渋滞していたようですが(笑)。笑えません。21日夕方、私が乗っていた伊丹空港から長崎に移動するJALの飛行機が離陸の途中で急ブレーキをかけて搭乗ゲートに戻りました。機長から「鳥が衝突した可能性があるので、機体を点検の上、再度離陸するかどうかを決めます」とのアナウンスがありました。離陸直後に操縦席の窓ガラスに隙間ができているのが見つかって、長崎空港の上空を一周して戻ったことはありますが、鳥がぶつかって戻ったのは初めてでした。鳥がぶつかったかどうかは、高速走行している最中の一瞬の出来事で、目視できるかどうかは分かりませんが、機長は安全を選んだのでしょう。飛行機は極めて安全に設計されているシステムです。離陸・着陸以外は全て自動操縦が可能です。しかし、異常事態が起こった時は、操縦する人間の実力が試されます。私が理系の長崎総合科学大学で「技術・ITと、社会システムや人間の関係」を教えているので、人間が判断しなくても安全走行できる技術・システム・ロボットが理想ですが、どうしても人間の判断や感情が必要な局面があることも教える必要があります。高速道路の車線変更には、現在日米で各社が開発している自動運転システムは対応できるのでしょうか?

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