日本は「人材」で生きていく国~「タレント」の時代に想う

3月14日の早朝便で上京した機中で、酒井崇男氏の「タレントの時代・世界で勝ち続ける企業の人材戦略論」を一気に読みました。著者の酒井崇男氏は東京大学工学部卒業後、大手通信会社の研究所勤務を経て独立、グローバル・ピープル・ソリューションズ代表として人事・組織関係のコンサルテイングを行っておられます。著者の考え方は、私が若い頃から感じてきた「企業・地域が必要としている人材像」と一致していて、タレント(知識・職業などを、目的を達成するための手段と考え、企業価値の創造を行う者)で、プロフェッショナル・スペシャリストとは全く異なります。コンサルテイングでいう「時頭(じあたま)」で、「創造性」と「非定型性」を有する人材です。著者が一つの理想と考えているのがトヨタの主査(CE)で、買い手の真の要求を探り、設計情報を創成し、生産し、商品をプロモーションし、販売する、全てのプロセスで責任を持っている者のことです。アップルのステイーブ・ジョブスを主査とした開発体制とも重なります。アメリカ政府・大学・企業がトヨタのこのシステムを研究してきたことも良くわかる事実です。これからの「ものづくり」日本が生き残るためには、「タレント」を育成することが必要であり、それには「現場教育」が基本となると思います。これは、地方創成を実現するための「地域活性化人材」にも繋がり、私が内閣府から表彰していただいた「プロジェクト型人材育成システム」と、「キーパーソン」の重要性もこの考えと似ています。人口が減少する中で、各地方でどのようにプロジェクトを企画・実行し成果を上げられる「タレント」を発掘し、育成するかによって、地域の経済社会が大きく変わってくる時代を迎えています。(画像は、尊敬する学者の一人でプロジェクトを成功に導く「タレント」でもある京都大学山中教授。人柄がにじみ出ている。個性を伸ばす教育で当時有名だった大阪教育大学付属天王寺校舎の後輩でもある。この後、日本経済はアベノミクスで好転。2012.10.10テレビ画面から。)

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