クリスマスイブを長崎で過ごしたい~一年を振り返り来年の地域と自分の戦略を考える

12月24日は静かなクリスマスイブを長崎で過ごしています。今朝方長崎港の女神大橋を見ると、いつもと異なり見事にライトアップされていました。今年は、日本の経済は停滞気味でしたが、来年は少なくとも1.7%程度の経済成長が見込める年になると予測しています。個人的には今年仕事などにいくつもの新しい試み・準備をしてきて、来年大きく花が咲く飛躍の年になると思います。皆でいい年にしていきましょう。「明日は今日より明るい。」(画像は上五島町大曾教会の内部の馬小屋。生木の樅の木がすがすがしい。クリスマス前だったので、イエス・キリスト様は入っていませんでした。)

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離島の魅力をどう全国にアピールするか~日本離島センター季刊「しま」2013年1月号に掲載

今回の上五島行きを終えて、離島には大自然・食・歴史文化・人とのふれあい等多くの魅力があることを再認識しました。今後の課題は、これを「全国にどうアピールして適度の経済成長を達成するか」です。財団法人日本離島センターの季刊「しま」2013年1月号に「離島の再生と活性化への期待~長崎県の事例を参考にして」を掲載させていただきましたので、ご関心のある方はご覧ください。ここでは、事例として①小値賀町の体験観光・古民家再生事業、②五島市の「つばき振興計画」を取り上げています。①はこのブログでも紹介してきましたが、平成の大合併をせず、島を上げて、役場とNPO法人・住民が一丸となって街作りを行い、観光客を着実に増加させて来たところです。また、今回の離島改正法では実現しませんでしたが、対馬・五島・壱岐で特に「国境離島」の概念を導入して、国防のための施策を実施すべきではないかと思います。日本という美しい国土(領土・領海)と国民を守るために、離島がいかに大きな役割を果たしているかを国全体に認識していただく必要があると思います。(画像は新上五島町青砂が浦教会の正面)

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美しい上五島の潜在力を再認識しました~離島振興改正に向けた準備(その5)

12月21日午後、五島うどんの製造会社の一つ、まるふじ製麺所を視察させていただきました。同社は私が「五島うどん」を全国区にするため、町役場にあらかじめ製麺業界全体に告知して頂いた上で、㈱狩野ジャパンの狩野喜治氏と一緒に上五島の製麺会社数社とお会いし、同社と契約していただいたという思い出があります。狩野ジャパンは、長崎県の麺を全国に販売することを使命と考える優良企業で、狩野社長には、私が委員長を務めた「大村市の財政を良くする懇話会」で委員をお願いしたことがあり、信念の経営者として尊敬申し上げている方です。その後、高橋弘一先生(町文化財担当)の勧めと案内で、新上五島町指定有形文化財である伊藤美俊(よしたか)家住宅を視察しました。伊藤家は網元で、同住宅は、明治6年12月第10代目当主伊藤助作美忠氏によって建築され、店の空間・客間・仏間・神棚の間・中庭など、空間配置が美しい家屋です。県内外の多くの古民家・旧大名屋敷を見てきた私も、これだけ立派な木材(けやき・楓など)を用いて、贅沢な空間配置をした美しい民間家屋を見たことがありませんでした。保存と同時に、維持費をまかなうために活用を進めることが必要だと思いました。(画像は伊藤家住宅の端正な座敷構え)

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美しい上五島の潜在力を再認識しました~離島振興法改正に向けた準備(その4)

12月21日午後、雨が降る中を、ユネスコ世界遺産候補「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の構成資産の一つである「頭が島教会」(明治43年着工、大正6年完成)を訪れました。ここは、キリシタン迫害が終わって再び島へ戻り住んだ信者たちが、周りをすべて高い山に囲まれた入り江に海に向かい、自ら切り出した砂岩を積み上げて造った石造りの教会堂で、内部はハンマービームと折り上げ天井に花柄をあしらい優しい雰囲気を醸し出しています。教会から海に近いところに墓地があり、墓石に十字架が使われているものが多いです。ここに至るには、島の馬の背に作られた道路から海岸に向け急な坂を下りなければなりません。かつて、隠れキリシタンは、安全な陸路のない地を求めて、海から入り江入り江に集落を形成したものと思われます。上五島の教会の多く(外海(そとめ)や平戸・根獅子(ねしこ)もそうですが)は、秘境とも思えるような山や断崖絶壁によって隔離された地にひっそりと建設されています。教会の静かなたたずまいからは想像もつかないほど、隠れキリシタンたちは自分の命と生活を守るために安住の地を求めていたのではないかと思います。これは貴重な文化財である前に、今も敬虔な信者たちの信仰の場所であることを忘れてはなりません。(画像は裏から見た頭が島教会。)

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美しい上五島の潜在力を再認識しました~離島振興法改正に向けた準備(その3)

12月21日、朝から小雨が降る中を、井上和弘理事・高橋弘一文化財担当にご案内いただき、文化的景観に選定されている「崎浦の五島石集落景観」を視察しました。文化的景観とは、文化庁が選定する、「地域における人々の生活または生業および当該地域の風土により形成された景観地で、我が国民の生活または生業の理解のため欠くことのできないもの」(文化財保護法第二条)です。崎浦は、砂岩質の「五島石」を用いた採石業・石材加工業に基づく文化的景観で、高さ6尺の腰板石を備えた家屋群が海辺に不思議な景観を作り出しています。何故家や昔の馬小屋の周りを腰板で覆ったのか良く解っていませんが、床下の通気が悪くなる反面、水や小動物の侵入から家を守り、保存食としてのかんころ(サツマイモ~「かんころ餅」として食べる)の貯蔵のためではないかと思いました。道路はもちろん、家の庭が石畳になっていたり「孕(はらみ)神社=「パワースポットで、子を授かる大変ありがたい神社)」の鳥居や高い民家の石垣など、石をふんだんに使った贅沢なインフラ投資を江戸時代から行った地域で、ユネスコ世界遺産候補の石造りの「頭が島天主堂」なども、石材加工技術に支えられたものと考えられます。(画像は、家屋の腰板石。鉄製の釘で止めてある。)

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美しい上五島の潜在力を再認識しました~離島振興法改正に向けた準備(その2)

12月20日は、新上五島町井上和弘理事・同世界遺産推進室の高橋弘一氏(文化財担当)と青砂が浦教会(国指定重要文化財、明治43年建築)を視察しました。明治11年ころは小さな集会所にすぎませんでしたが、現建築は正統的な様式、意匠が特徴で、鉄川与助氏の手による初期の煉瓦造りの三代目の教会堂です。そのあと、私の希望で、リゾートホテル「マルゲリータ(Margherita)」を訪問しました。ここは、元国民宿舎を建替えに際し、前井上俊昭町長からのご依頼で私も協力し、コンセプトを全く変えて、長期滞在もできるリゾートホテルとして再生した思い出深いものです。マルゲリータは全国水準のリゾートホテル(客室数29)で、東京の際コーポレーション㈱が運営しておられる公設民営の施設です。この企画にお骨折りいただいた新上五島町中島紀昌観光物産課長・同ホテルマネジャー平野義行氏・総料理長熊谷昌彦氏(以前イタリア・シシリア島でレストランを経営しておられた)にご案内いただきました。実は、この場所は、島の馬の背のような場所に立地していて、朝日と夕日の両方が見える温泉を楽しむことができる、日本でも数少ないところです。積極的に宣伝いたしませんが、この海域は魚種が日本でも最も豊富で、温泉・和洋食・ホスピタリテイとお客様の評判が口コミで広がっています。(画像はマルゲリータのスイートルームの浴室から東側の海と五島列島の島々を眺めたところ。庭にはマーガレットが咲いています。)

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美しい上五島の潜在力を再認識しました~離島振興法改正に向けた準備(その1)

12月20日・21日、長崎県新上五島町に、政策企画研修・観光資源視察のために伺いました。20日は海が珍しく凪いで、ジェットフォイルで快適でした。研修は、第一部が「県内経済の動向と離島の将来」をテーマにした講義、第二部が「政策企画立案実習」でした。今回は、係長以上の管理職約50名を対象にしており、また、江上悦生町長・小川秀樹副町長も出席されました。政策企画立案実習では、8つのグループそれぞれに質の高い政策や事務事業が提案され、楽しい発表会となりました。研修が終わり、「ながさきクリスマス」のイルミネーションを見るため、上五島が世界に誇る「教会群」(上五島には29の教会堂があります)のひとつ、大曽(おおそ)教会(大正5年建築)に参拝しました。午後6時に教会の鐘が鳴ります。東京や神戸のような派手さはありませんが、海を見下ろす素朴な小さな教会に飾られた控えめなイルミネーションや内部の馬小屋は、逆に人間のぬくもりを感じます。静かなクリスマスを経験したい方は、上五島を訪れられることをお勧めします。(画像は大曽教会の素朴なイルミネーションの一部)

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ハウステンボス澤田社長を交えて鼎談~長崎新聞に来年2月掲載予定

12月17日午前、ハウステンボス(長崎県佐世保市)で、同社澤田秀雄社長、NPO法人ツシマヤマネコを守る会・山村辰美代表と、私の三人で、「企業の社会貢献とNPO・ボランテイア団体への寄付文化醸成」と題して、鼎談を行いました。これは、長崎県から受託している「長崎県内のNPO・ボランテイア団体等への寄付文化醸成」案件の一環で、この鼎談記録を来年2月の長崎新聞に掲載し、企業とNPO・ボランテイア団体との協働を進めていく方策について、県民に関心を持っていただくためのものです。澤田社長からは、「ハウステンボスでは、スマートハウスによるスマートシテイを目指した環境の街作りをさらに進めていく。」、「ツシマヤマネコがここまで絶滅の危機に直面しているとは知らなかった。休耕畑を買い取って農作物を作り、昆虫や小動物の棲家を確保することにより食物連鎖からツシマヤマネコを守る活動も賛同できる。この鼎談掲載を契機として自発的に資金が集まるのではないか。」などの発言をいただきました。(画像は鼎談風景、左が私)

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九州産業融合型経済研究会(第3回)出席報告~産学連携・広域連携・企業連携を同時に進める企業

12月17日午後、第三回九州産業融合型経済研究会が開催され、委員として出席させていただきました。テーマは、「産学連携・広域連携・企業連携による新たな製品・商品づくり」で、㈱ピーエムテイーの経営企画室三宅賢治室長の基調講演の後、各委員から様々な意見が出されました。同社は、福岡県須惠町に本社がある半導体関連メーカー(グループ総従業員120名、グループ資本金1.5億円、グループ売上40億円)で、半導体製造装置の販売・メンテナンス、金型部品企画販売を皮切りに、半導体用リードフレームの金型部品等製造メーカーとしても成長を続け、産学・企業連携により、医療・自動車関連等に事業領域を拡大しています。私は、この企業は「企画力」がコアコンピタンスで、生産等他の機能はアウトソーシングをして、産学連携・企業連携で、少量多品種・高付加価値製品をメインに、キャッシュフローを常に確保している企業だとの意見などを申し上げました。学会を通じて大学の先生方と共同して事業化を実現し、数社の企業と協働できる珍しい企業だと感じました。中堅・中小企業の場合、自社経営資源に限界があるので、連携により高付加価値製品を作ることで持続性を高めることも重要な戦略ですが、京谷忠幸社長が経営イノベーションとマネジメント(特に技術の応用)に取り組んでおられるのが他社の追随を許さない点だと思いました。

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ながさき節電コンテスト表彰式開催報告~原発問題がなくても節電は進めよう

12月15日午後、ながさき節電コンテスト(今夏実施)の表彰式を長崎市図書館で開催し、ながさき省エネコンソーシアム会長として、私が主催者挨拶させて頂きました。ながさき節電コンテストとは、電力会社から届く「電気ご使用量のお知らせ」に記載された電気使用量と前年同月の使用量を比較し、削減率や削減量を競う取組です。最優秀賞を受賞された山崎省三氏(平戸市)は、69%削減を実現しました。エアコン・テレビ・冷蔵庫の使用方法を変えただけで、節電できることが良くわかっていただけたと思います。昨年来、福島原発問題を機に、計画停電や節電への取り組みが行われてきましたが、原発問題が無くても、可能なところから節電は進めるべきだと思います。経済成長には電力は不可欠だし、高齢者・子育て家庭では節電が難しいと思います。一方、日本はエネルギーの大半を輸入に頼っているので、安定的な電力供給が確保されなかったり、今回のように、高価格の石油・天然ガスを輸入せざるを得ないリスクも考えておかなければならないと思います。国家のエネルギー安全保障は食糧と並んで確保することが必要ですが、みんなで節電で乗り越えられることも多いのです。私は、昨年夏、家でエアコンを使用せず扇風機に切り替えたところ、電力使用量が半分になり、過度に身体を冷やさないので体調が良くなったのを覚えています。

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