講演「古賀十二郎の長崎学」を聞きました~「八仙花古賀十二郎を究めおり」

5月25日夜、平成29年度第1回長崎学ネットワーク会議公開学習会が開催され、会議の理事の一人として出席させていただきました。今回は、長崎市長崎学研究所・藤本健太郎学芸員が「古賀十二郎の長崎学」と題して講演をしてくださいました。古賀十二郎氏(1879-1954年)は、長崎の歴史を研究する際には欠かせない研究家で、「長崎評論」を創刊し、第1期の長崎史談会を組織し、福田忠昭氏とともに「長崎市史」編纂事業に当たりました。長崎市史は大正8年から編纂が始まっており、編修顧問に、三上参次(東京大学)・新村出(京都大学)が就任しており、当時の長崎の歴史研究が全国レベルで行われる契機となりました。「八仙花古賀十二郎を究めおり」。八仙花は、紫陽花の別名。紫陽花は長崎を代表する花で、咲く場所などにより、「七変化」と言われるほど変化する花です。「八」と「十二」を掛けています。「究めおり」は研究を意味します。古賀十二郎のように、一つのことに集中して取り組めることは人間として素晴らしいことです。この長崎学の系譜をどう次世代に継承するかが、長崎の大きな課題です。

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三木市へのミニ吟行(ぎんこう)~「滴りや志染(しじみ)に王の物語」「睡蓮や童の垂れる竿軽く」

5月27日、初めて兵庫県三木市に行った際に、防災公園・三木山森林公園・農業公園(神戸ワイナリー)など、今後の長崎県などの公園施設の運営にヒントになるような施設を、ご案内いただきました。「滴りや志染(しじみ)に王の物語」。三木市防災公園の中にある志染の石室は、「日本書紀」や「播磨国風土記」によると、第20代安康天皇が崩御した後、皇位をめぐる争いが起こり、第21代雄略天皇に斬殺された市辺押磐皇子(イチベノオシワカノミコ)の二人の王子、億計(オケ)と弘計(ヲケ)の兄弟が隠れ住んだ場所と伝えられています。また、ここは、「(窟屋の)金水」と言って、微細藻類の「ひかり藻」が繁殖し水面に浮き上がると、差し込んだ光を反射して黄金色に見える場所としても有名です。「睡蓮や童(わらべ)の垂れる竿軽く」。県立三木山森林公園は、三木市の中心部にあります。広さは、甲子園 球場のおよそ20倍、80万平方メートルで、行くと、いきなり一面睡蓮で覆われた池が目に飛び込みました。白と赤の睡蓮の花が咲いています。その睡蓮の葉の隙間に釣り糸を垂れる子供たちの風景がありました。魚は釣れていないようでした(笑)。自然の生態系を学ぶには最適な公園だと思いました。

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兵庫県三木市「生涯活躍のまち構想」の緑が丘にある事業部を訪問~近畿では1か所

5月27日朝、内閣府が進める「生涯活躍の街」に近畿で唯一指定された兵庫県三木市の緑が丘モデル地区を訪問し、「一般社団法人三木市生涯活躍のまち推進機構」の堂元誠二さんのお話を伺いました。緑が丘在住で町内会活動をされている河合孝幸氏(道路トンネル換気設備開発技術者として著名)にご案内いただきました。三木市緑が丘地区は、昭和45年ころから神戸市のベッドタウンとして、大和ハウスが中心となってニュータウン開発を進めてきたところで、街並みの美しい住宅地です。同機構では、サンロード商店街のコープこうべの近くに「緑が丘事業部」を開設し、コミュニテイ活動の拠点としていく方針です。三木市の強みは「郊外型住宅団地ライフスタイル研究会」を、関西学院大学・関西国際大学・大和ハウス工業・コープこうべ・神戸電鉄・神姫バス・社協・まち協・三木市などが立ち上げ、まちの再生を研究してきている点です。それでも住民が一斉に高齢化してくるため、今は人口減少・高齢化が進んでおり、若者・子育て世代・高齢者を含む人口の社会的移動が求められています。この政策については、長崎県内でも、壱岐市・西海市等が進めており、西海市の協議会については、「さいかい生涯活躍の里づくり基本構想」作りを支援させていただきました。三木市に環境が類似した地域も長崎県内では多いため、医療・福祉施設を含め、学びたいと思いました。(画像は、三木市防災公園内にある公式テニス施設・ブルボン・ビーンズドームの前で。デビスカップ2012など国際試合が行われた。外見は草で覆われた豆の形)。http://kikumoriatsufumi.com/wordpress/wp-admin/media-upload.php?post_id=6053&type=image&TB_iframe=1

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早朝神社にお参りする人の一人に自分がいました~「敬虔なる祈りの宮居(みやい)青葉騒(あおばさい)」

5月24日早朝、東京都新宿区の自宅近くにある須賀神社にお参りに行くと、すでに3人がお参りの順番待ちをしていました。僕は神様と長い時間対話したくて行くのですが、同じようにお参りしたい方が多いのだなと思いました。このような現象「神社参拝ラッシュ」はここ1年位に顕著になっています。「社会的な不安感を反映しているのかも知れない」と思いつつ、お参りをしていると、葉擦れの音が大きくなり、風が強まってきました。「青嵐参り来る人待ち居たり」「青嵐(あおあらし)」で思い出すのは、長崎市出身の世界的なガーデンアーテイスト・石原和幸さんの英国チェルシーフラワーショー受賞作品「青嵐」でした。出品の前に、私の事務所に来られ、主題「青嵐」について説明いただいたことがありました。石原さんの作品は、京都の古刹の自然の庭に、五月の強い風が吹き渡るようでした。大分県中津市の俳句の先生に送ったら早速メールをいただきました。「敬虔(けいけん)なる祈りの宮居(みやい)青葉騒(あおばさい)」。言葉の魔術師(笑)に掛かると、俳句が生まれ変ります。杜の青葉・新樹が風に騒ぐ様子を「青葉騒」と言います。「青嵐」は樹々が大揺れする風のことなので違うようです。

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東京都庁市場問題プロジェクトチーム会議第9回会議に出席~第一次報告書案について

5月24日午後2時から4時半まで、東京都市場問題プロジェクトチーム会議第9回会議がマスコミ公開・インターネットテレビ中継の下で開催され、専門委員として出席させていただきました。今回は、前回に続いて、「第一次報告書案について」をテーマに、14の論点が議論されました。前日から長崎から東京に移動したので、最終資料を24日13時に拝見しました。私の方からは、経営戦略・経営組織・市場会計・物流機能・IT投資・築地のブランド等の論点について10点コメントさせていただきました。市場経営(経営戦略・管理)・市場組織運営・市場会計等についての発言の要点は次の通りです。

1. 東京都中央卸売市場の場所がどこに決まっても、経営組織を整備し、経営改善・経営戦略を実行できる体制を確立していただきたい。経営の主体はあくまでも地方自治体である東京都で(ガバナンスの発揮)、付属機関・連絡調整会議・専門家会議を再編して、意思決定組織・委員会制度導入で、業界やステーク・ホールダーの意見を聞きながら、実効性のある経営戦略・行動計画を策定し、運営していただきたい。その際、「経営は人」であると同時に「経営は数字」でもあるので、客観的な会計数値に基づく、個別の市場管理をしていくことをお勧めしたい。それは、数字が様々な経営努力や経営課題を反映し、問題解決の第一歩となるからである。

2. 戦後の日本のように人口や市場が拡大した時代は、神田→築地→豊洲のように、卸売市場の土地売却益を源資の一部としながら新しい市場を整備することが可能であったが、東京都の人口が2020年のピーク1,335万人から、2100年には713万人にまで減少する推計がある。このような状況下、東京都の地域生産額も日本全体と同様、自然体でいると、0-1%程度の低成長となる時代が来る可能性が大きい。中央卸売市場も、規模の大きさを指向するだけでなく、取り扱い規模が将来的には縮小することを前提にして、市場全体としては再編、市場施設としては、転用の効く、柔軟性のある施設・建物を整備していくことが必要になる。

3. 中央卸売市場の「経営努力」としては、経費削減は第一に必要であるが、近年の冷蔵施設・定温管理の重要性や、機材の大型化を反映して、管理経費が高くなる傾向にあるため、一定の限界がある。一方、公的不動産(PRE)の民間活用が行われるようになってきており、収入の増強を、中央卸売市場を含む管理会社で運営することも可能になって来ている。そのための手法を検討していくことが必要である。

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長崎は美しい枇杷の季節~「海原を褥(しとね)に枇杷の太りけり」

5月22日、長崎から日見(ひみ)トンネルを越えて網場(あば)の長崎総合科学大学大学院に行く途中、橘湾(たちばなわん)を背景に、袋掛けした枇杷の山が美しく見えました。東長崎は茂木枇杷の一大産地です。「枇杷の森白い水玉海光る」「長崎の枇杷の畑は海に近く、急な山に張り付くように広がります。この季節は袋掛けされて白い水玉のように見えます。緑白青のコントラストが美しい。」と書いて大分県中津市の俳句の大先生に見せたら、手を入れてくださいました。「海原を褥(しとね)に枇杷の太りけり」「海を敷布団にして枇杷が育つ」様子を温かい言葉で描いていると思いました。枇杷の香りと甘い果汁が口一杯に広がりそうです。日本語の美しさを感じます。

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長崎県立大学での講義~佐世保は横須賀・舞鶴・呉と並んで軍港から発展「自衛艦迅し青嵐の朝にかな」

5月20日朝から佐世保市相浦の長崎県立大学の「長崎経済論」の講義に向かいました。地域振興政策の柱と総合計画、産業連関表分析を講義させていただきました。教室は50名を超える学生さんで一杯になりました。佐世保は独特の雰囲気の街です。1889年、呉と並んで佐世保に鎮守府が設置され、軍港として発展します。今朝も、巨大な艦艇が停泊し、ここが「西の守り」の街であることを感じます。「自衛艦迅(と)し青嵐(せいらん)の朝にかな」港の中は波静かですが、荒れつつある外海へと全速で港を出て往く自衛艦を描きました。「夏雲雀(なつひばり)米軍艦の山動く」軍艦が佐世保港に入港する際に、両側に山を間近に見ながら波静かな入り江を、滑るように通過します。まるで山が動いているように感じ、夏雲雀の声が聞こえて来そうです。そして、佐世保港を出て、最近は行きたくても時間が取れなくなった小値賀(おぢか)島のことを思い出していました。「鹿の子や野首教会とふが遺れり」俳句は解説してはいけないと思いますが、「とふが遺れり」は「というが遺れり」の文語体です。「遺れり」は世界遺産(候補)を意味します。小値賀町の野崎島は今は無人島で、野生の鹿が群れ遊んでいます。そのような島に野首教会が超然と立っている光景を表現しました。昔のカトリック信者の皆さんが、食べるものも我慢してお金を集めて苦労して建てた教会は、単なる建築物ではありません。神々しい光を今も放っています。

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長崎・東京~「杖ついて坂上り来ぬ濃紫陽花」「大西日コンビナートの火の紅し」

俳句というと風流に聞こえるかも知れませんが、日本の四季の美しさを表現するには最も適した文芸形式だと思います。季語が持つイメージに託することができる点で、季語は俳句の読者との重要なコミュニケーション手段だと思います。長崎と東京は、僕の2大生活拠点。「杖ついて坂上り来ぬ濃紫陽花(あじさい)」長崎は坂が多くて、高齢者が杖をついて階段を上る姿があちこちで見られます。館内(かんない)から東山手にかけての階段、寺町の墓地に上がる階段。その階段を上がりきった所に濃い色の紫陽花が咲いている風景ほど、この時期の長崎らしい風景はないのではないかと思います。所変わって東京の風景。「大西日(おおにしび)コンビナートの火の紅し」夕刻、羽田空港で長崎行きの飛行機を待っているとき、空港の対岸の石油化学コンビナートの3本の煙突から、西日にも負けない位に真っ赤な炎が高くめらめらと上がっているのを見て、「景気がいいんだな」と思う反面、「火事にならないだろうか」などと要らぬ心配をついしてしまいながら眺めていると、搭乗案内が始まりました。季節感のある日本の風景は俳句のゆりかごです。

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長崎・大村と豊洲・築地と~新しい街を造る・街を生まれ変らせる喜び「新駅の突貫工事や遠蛙」

今年3月、「長崎市中央部・臨海地域都市再生委員会」の委員長に就任させていただき、また、大村市「地域公共交通会議」の議長を務めさせていただき、新幹線新大村駅周辺都市計画に関わってきた経験から、新しい街を造ること、街を生まれ変らせることが地域の将来を今後数十年にわたって変えることになると考えています。「新駅の突貫工事や遠蛙(とおかわず)」一方、東京都では豊洲・築地の議論やオリンピック・パラリンピック施設の建設が進められて、国際都市として大きく飛躍しようとしています。「新樹光豊洲会議は白熱す」「筍(たけのこ)や築地商い飄々(ひょうひょう)と」「筍や七賢人も斯くもかと」竹林で現実の問題を議論したと言われている「竹林の七賢」(中国の三国時代)も筍を食べたかも知れません。現在築地市場で取引されている筍も旬の季節が終わろうとしていますが、地方も東京も、また都市経営も施設経営も、いずれにしても「経営」が求められています。

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第四次産業革命で地域はどう変わる?(NBCラジオ「おはようコラム」2017.5.12)

最近「第四次産業革命」という言葉が聞かれ、人工知能AIや物のインターネットIoTが脚光を浴びています。第四次産業革命が日本経済・国民の生活、地域経済をどう変えるか、考えてみたいと思います。第四次産業革命とは、第一次産業革命(蒸気機関)、第二次産業革命(内燃機関・電気モータ)、第三次産業革命(コンピュータ・インターネット)に次いで、人工知能・IoT・3Dプリンター等の技術です。日本経済が第四次産業革命のようなイノベーションが無かったと仮定すると、経済成長率は、2035年には0%に低下し、、2060年ころまで0-0.1%程度の成長となる、という予測が、経済博士の井上智洋氏から出されています。一方、第四次産業革命が進行すると、日本経済は2030年ころから成長が加速し、2060年にかけて5%程度の経済成長になると予測されています。また、人工知能によって労働需要が大きく変わり、事務労働が2040年ころまでにほぼ消滅し、肉体労働が減少、頭脳労働もやや減少する社会になると予測しています。次に、人間の仕事のうち、機械に奪われにくい仕事として、①クリエイテイビテイ系(創造)、②マネジメント系(経営・管理)、③ホスピタリテイ系(もてなし)があります。
私たちの世代が子供の時にテレビで見た「鉄腕アトム」が、遠隔操作航空機やドローンなどの形で実現しているのを見ると、2030年以降、どんなことが起こっても不思議はありません。
イノベーションが進む中で、地域経済はどうなるのでしょう。世界を見渡して、人工知能やロボットなどで主導できる国は、人口が減っても、高齢化が進んでも、一定の経済成長を続けられます。同様に、イノベーションを取り込むことができた地域は、雇用を守り、税収を上げることができます。また、人間の能力が活かせるホスピタリテイを活かした観光や、アニメ・音楽のコンテンツなどクリエイテイビテイ系の企業が多く立地する地域も同様に、安定した経済を獲得できると思います。
長崎県の経済の次の柱として、観光・船舶関連に加え、第四次産業革命型の人工知能・ロボット・飛行機関連の産業集積を形成していくのも一つではないかと思います。

この記事は、NBCラジオを聞けない地域の方々からのご要望に応えるため、要約をブログに掲載させていただいています。

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