長崎歴史の学校近代化遺産コース第1回「近代長崎の始まり」を講義させていただきました

8月24日夜、長崎市主催の「長崎歴史の学校29年度近代化遺産コース」第1回講義「近代長崎の始まり」を担当させていただきました。これから6回にわたり、長崎近代化遺産研究会が担当させていただき、長崎の明治から戦後復興・現代に至る歴史をシリーズで講義する第一回でした。貿易都市から重工業都市への変貌、交通路・上下水道・通信・エネルギー等都市インフラ整備の大きな流れを話し、その後、産業史の流れとして世界遺産「明治日本の産業革命遺産」について、28年度に作成したDVDなども交え、話しました。幕末から明治にかけての長崎は日本の産業と都市インフラをリードしており、その基礎が、海軍伝習所等の外国の科学技術によってもたらされ、日本人の創意工夫で造船・鉄鉱・石炭等の技術水準を高めてきました。近代化遺産の学習方法や参考文献も説明させていただきました。小中学校でも明治以降、特に戦後の日本の歴史は余り学習する時間が取れなくなっているようですが、日清・日露戦争に始まる戦争や、原爆という極めて不幸な現実を乗り越えつつ、日本の産業・インフラの基礎を形成したことは特筆すべきだと思います。多くの若者に長崎の歴史の「事実」と「意味」を学んでいただきたいと思います。

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東京都庁専門委員(市場問題PT)の任務を終了いたしました~豊洲と築地で新しい東京と日本の「食」の未来を切り開いていただきたい

8月22日、東京都庁専門委員(市場問題PT)(特別職)の任務を全て終了いたしました。市場問題プロジェクトチームは、平成28年9月29日に第一回会議が開催されてから、29年8月4日の第11回会議まで、計11回の公開会議を開催してきました。東京都都政改革本部・中央卸売市場の皆さんには、特にお世話になりました。真摯にご対応いただき、大変感謝しています。各専門委員の報告書と、各会議の画像・配布資料は全て東京都庁のホームページに公開されています。多くの公営企業等の経営立て直しや経営アドバイスを行ってきた経験、また水産業・農業の流通まで含めた経営改革をお手伝いしてきた経験を、6月5日の第1次報告書案に多少なりとも盛り込むことができたのではないかと思います。今後は、オリンピック・パラリンピック、国際金融都市化を控えた東京都は、「和食」や先進的市場経営で世界をリードしていただきたいと思います。そのためにも、豊洲市場経営・築地再開発をハード整備だけでなく、経営等ソフトも充実させることが不可欠です。豊洲と築地の経営を両方成り立たせる事業スキーム及び民間的経営手法や、現場感覚も必要になると思います。東京都に期待しています。

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内閣府「IR整備推進会議とりまとめ」説明会・公聴会で意見表明をさせていただきました

8月22日午後0時半から2時半まで福岡で行われた、「特定複合観光施設区域IR整備推進会議とりまとめ「観光先進国」の実現に向けて」に係る説明会・公聴会に出席し、意見表明をさせていただきました。これは内閣府IR整備本部が主催されたもので、意見表明は一般1名、団体4つ(九州経済連合会・佐世保商工会議所・西九州統合型リゾート研究会有識者委員会・福岡県弁護士会)、行政3団体(長崎県佐世保市IR協議会・佐世保市・長崎県)から行われました。私は、西九州統合型リゾート研究会有識者委員会の代表として発言をしました。発言内容は、次の通りです。

このたびは、意見表明の機会をいただき有難うございます。2007年から約10年間にわたり西九州統合型リゾート研究会活動を支援させていただき、2012年に同有識者委員会・委員長として、「日本を元気にする九州の提案」と題した構想を纏めさせていただきました。今日は、意見表明として、三点意見を申し述べさせていただきたいと思います。

第一に、取りまとめていただいた「観光先進国の実現に向けて」は日本の観光を世界標準に変える大きなきっかけになり、長崎・九州はこの取りまとめに沿ってIR導入に積極的に取り組んでいくべきと思います。特に長崎のテーマパークや九州全域の歴史文化資源・温泉地などの観光地や豊富な「食」を求めて急増している外国人観光客をさらに増やすことが、地域総生産GRPを高め、若年層を含む雇用を創出し、IRは大きな起爆剤になると考えます。2012年時点の推計ですが、IRに仮に500万人の来場、初期投資500億円を想定すると(今となっては、小さすぎる想定かも知れませんが)、2,500億円の経済波及効果、11,000人の雇用創出が見込まれます。現在は、技術革新やインフラ整備が進んでいるので、さらに大きな投資も可能になっています。

第二に、IRは世界的にも新しい概念で、MICE機能等多様な機能を展開する複合的な施設であり、従来の観光を変えることになると考えます。長崎・九州IRは、「日本の産業革命発祥の地「長崎」からの新たな観光産業革命」を基本コンセプトとし、①ゴールデンルートから地方への人の流れの創出、②離島の魅力を活用したり、環境エネルギー・ロボット・IoTを利用した新しい「国際ビジネスフロンテイア」の開拓など、「産業革命」ともいえる付加価値の高いビジネス展開と、若い人材の育成に積極的に取り組んでいくべきであると考えます。

第三に、社会的リスク対策に万全を期し、地域の合意形成を図ることがIRを成功させる基盤であると考えます。特に、青少年対策や依存症対策など、国の方針以外にも地域の方針を決めて、観光だけでなく、「地域に親しまれるIR」を目指すことが、安定的なIR経営の基本だと思います。

このほか、地域活性化の循環サイクルの創出や、交通アクセス対策と言った課題はありますが、一つひとつ乗り越え、世界から評価されるIRを成功させることが必要と考えます。

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飛行機で読んだ一冊⑮~「世界を動かす巨人たち(経済人編)」

今年のような暑い夏は、体が疲れていたり、やる気が減退したりします。そのような時は、心に安らぎを与えてくれる本が一番いいと思います。私にとっては、先人の経験を書いた本を読むのが一番楽しい。その点で、各種の仕事を離れて経済人や政治家の経験を書いた自叙伝や、先人達を扱った評伝は、自宅や飛行機や避暑地でゆったり読むには最もふさわしいと思います。8月中旬の長崎ー関西間の移動中に読んだのが池上彰著「世界を動かす巨人たち(経済人編)」でした。扱っているのは、私がアメリカで会って人生で大きな影響を受けたウオーレン・バフェット氏、長崎大学にお招きして講演して貰ったジャック・マー氏(アリババグループ)、私が20-30歳代にアメリカで実業家としての辣腕ぶりを目の当たりにしてきたドナルド・トランプ氏、メデイア王ルパート・マードック氏、マイクロソフトのビル・ゲイツ氏、アマゾンのジェフ・ベゾス氏、facebookのマーク・ザッカーバーグ氏などです。世界的な投資家バフェット氏にしても、「チューインガムを売り、コカ・コーラを売り、新聞配達をして稼いだ金が、(26歳には1億円をはるかに超える金額となり)手元の雪のかけらを転がし続けたらこれだけ大きな雪の玉になったのです。」(p.89)と紹介されています。アマゾンは何故書籍から始めたのか(p.135)など、現在でも実行できる、人生やビジネスのヒントが多く隠されています。

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近所の四谷須賀神社がアニメ「君の名は」の聖地だなんて、昨晩気付きました

2011年6月に始めたこのブログも6年が過ぎました。このころから僕が健康の維持を願って、東京の自宅近くの四谷の須賀神社に頻繁にお参りに行くようになりました。それは、ここには清らかな気が流れており、不思議なことに体に力が漲ってくるからです。昨晩、僕のブログの読者の一人からメールがあり、須賀神社は、アニメ「君の名は」の舞台であり、パワースポットだということを知りました。アニメの中で、神社に上る脇の階段で二人が出会うシーンに記憶のある方もおられるのではないでしょうか?12年前からこの階段を上り下りして散歩しており、アニメの画像では美しく表現されています。2016年12月7日に「君の名はと伊賀組紐」と題してブログを書いていましたが、この神社に来ると俳句を作る意欲がわいてきて、自然に幾つかブログでも取り上げています。2017.4.12「神の庭心静かに花の舞う」、2017.5.25「敬虔なる祈りの宮居(みやい)青葉騒(あおばさい)」

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グラバービアガーデンの素晴らしい夕べ~「黄昏しグラバー園のビールかな」

8月17日夕方、大浦・南山手を東京の友人に案内し、18時にグラバー園に入場し、三浦環像の前でビアガーデンを楽しみました。あいにく入場と同時に夕立(豪雨)に見舞われましたが、その後の澄んだ空気の中で、ジョッキを傾けました。トマス・グラバー(1838-1911年)は、スコットランド出身の貿易商人で、世界遺産・旧グラバー住宅は日本に現存する最古の木造洋風建築です。住宅であり、商談の場でもあり、毎日対岸の三菱造船所を眺めて暮らしていたと思われます。さすがにグラバー園から三菱重工長崎造船所や女神大橋を望み、長崎港を見下ろす景色は素晴らしく、多くの観光客を魅了しています。グラバーとビールとの関わりでは、スプリング・バレー・ブルワリーの再建を三菱の岩崎弥太郎に勧めて、麒麟麦酒(現キリンホールデイングズ)の基礎を築きました。その意味で、グラバー園のビアガーデンは当時のトマス・グラバーを偲ぶ場所でもあるのです。「黄昏しグラバー園のビールかな」

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京都・神戸・そして長崎の夏~精霊流しも終わりました「長崎の辻に集まる送り船」「蝉の御所を見下ろし研究発表す」

8月13日の京都での同志社女子大での学会は、隣の御所の蝉の声が頻りに聞こえて来ました。「蝉の御所を見下ろし研究発表す」長崎への途上、神戸経由で、温泉に行きました。珍しく打たせ湯があり、その勢いが余りに強いので、肩や背中に当てたしぶきが周りに飛び散り、夏の日を浴びて、宝石のようにキラキラ輝いていました。「打たせ湯の飛沫を浴びる炎暑かな」有名な「洋食の太陽」で名物のオムライスをいただきました(画像)。東京の「グリル満天星」のオムレツライスと並ぶおいしさでした。また、「SWAAD」の本格インド・カレーと人の顔ほどもあるナンをいただきました。15日は長崎は精霊流しの日。午後6時から精霊を乗せた舟を送る行列ができ始め、けたたましい爆竹の音とともに、夜ピークを迎えます。さだまさしさんの「精霊流し」の静寂とは正反対の世界が現れます。「長崎の辻に集まる送り舟」

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日本ホスピタリテイ・マネジメント学会全国大会(京都)に出席~研究発表の座長を務めさせていただきました

8月12日、日本ホスピタリテイ・マネジメント学会第26回全国大会理事会が京都の同志社女子大学で開催され、理事として出席させていただきました。翌13日は、朝から研究発表が行われ、私は、3編の研究発表の座長を務めさせていただきました。同学会は、学術会議所属学会の中でも、古い時代に審査を受けて設立された学会です。今年、山本壽夫会長に代わり、会員増強や論文指導の強化を図っており、経営も刷新することが理事会で議論されました。私も2007年に長崎大会の実行委員長を務めた後、理事を約10年間務めさせていただいてきました。総会では、ホスピタリテイ・マネジメント研究を中心として、実証的研究と理論的研究の両方を強化し、大学院生他若い研究者を育成する方針が示されました。学会にも経営革新が求められます。研究発表で今回私が座長を務めさせていただいたのは、「着地型観光におけるガイド育成におけるガイド育成に関する検討ーホスピタリテイに基づく教育訓練の試案の提案ー」、「労働集約型サービス業における上位役職者の関与と従業員のEngagementの関連性に関する一考察ーマネジメント・コントロール・システムの視角からー」を含む3編でした。いずれも新しい分野を切り開く試みの研究で、若い研究者に期待したいと思います。経営分野の学会に興味のある方は、参加されたらいかがでしょうか?

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大村市「まち・ひと・しごと創生検討委員会」に出席~特徴のある総合戦略や「大村湾地域経済圏構想」を提唱する市

8月8日午後、珍しくうだるような暑さの中、長崎県大村市第1回「まち・ひと・しごと創生検討会議」に委員長として出席させていただきました。大村市は、長崎県でも珍しく人口が増加している市です。「人口増加」に向けて、「子育てしやすい街作り」により合計特殊出生率の2019年度目標を1.9にしているほか、「魅力ある仕事作り」のために、新工業団地の就業者数を500人とするなど、9~10万人規模の都市としては、特徴のある総合戦略を打ち出し、着々と政策を進められています。中でも私が注目したのは、「小中学校の標準学力検査結果(市内平均/全国平均値)を100%とする目標を掲げている点です。小中学校の学力レベルを高めることにより、移住したい街を作ることを意味していると思い、東京都など大都市圏では、学力の高い公立学校がある地域には人が集まる傾向にあり、上場企業・優良企業の企業誘致が進む大村市でもある程度同様のことが言えるのではないかと思います。もちろん、教育の目的は学力の向上だけではありませんので、誤解を招かない説明は必要でしょうが。また、「大村湾地域経済圏構想」(大村湾を囲むエリアを一つの経済的地域共同体として地域経済圏の成立を目指す)を作成しており、人口100万人の地域連携を目指しておられるのも意欲的と評価できると思います。

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8月9日は長崎原爆の日~「蝉時雨 爆心地に佇つ老夫婦」

8月9日は長崎の誰もが過去の悲しみをこらえつつ静かに迎える、長崎原爆の日。長崎の平和公園に隣接する爆心地は丘の下にあり、夏の日には蝉の声が絶えません。普段は修学旅行生が訪れる爆心地公園に、暑い夏の日に、杖を突いた老夫婦が来ていました。「被爆の実相」を後世に伝えていくことが必要ですが、体験者の高齢化は急速に進んでいます。被爆の体験も、蝉の儚さのように消えていくのでしょうか、いいえ、永遠に伝えることが必要なのです。この世に本当の平和が訪れるまでは。「蝉時雨 爆心地に佇つ老夫婦」

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