世界を航る内村航平~リショウホウを求めて

私が番組審議委員長を務めさせていただいているKTN(テレビ長崎)で10月8日「世界を航る内村航平」が放映されました。「求道者」として「無邪気」に世界に挑戦する長崎県諫早市出身の体操選手内村航平さんに私は感動しました。跳馬で「ヨーⅡ」と助走の「ロンダート」を組み合わせると「リショウホウ」という技になるのだそうです。両親が「スポーツクラブ内村」を経営する環境で、子供の時から常に一つ上を目指す姿は現在の日本に欠けている「挑戦」を思い起こさせてくれました。私は、運動でも学力でも、平均的な人材だけでなく日本人の異能を育てるべきだと思って来ました。残念ながら日本の教育制度はそうなっていません。どんなに貧しくても能力を認められたら学費不要で卒業できる大学を作るべきだと思います。子供は親を選べないし、お金がないから教育のチャンスが奪われている例を私は多く見てきました。あしなが育成会の子供たちが募金活動を街で行っている姿を見かけると心が痛み、「この子たちにこんなことをさせてはいけない」といつも思います。日本は人間の才能にもっと留意し、投資すべきだと思います。才能は努力だけでは作れないからです。私は25歳で留学した時、アメリカの異能を育ててきたシカゴ大学の学部で数学・物理・化学など15歳で入学した子供たちと話す機会を得ました。発想が自由でまったく違う人間だと思いました。日本の小中学校でも戦前のように「飛び級」を認めていいのではないかと思います。日本は人材でしか生きていけないのですから。

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バブルを知らない世代の運動会

11月6日、大阪のある成長企業の大運動会が開催され、私も出席させて頂きました。310名いる従業員の平均年齢が25歳程度と若く、活気があり、心から楽しめる運動会でした。23年度採用内定者も44名参加しました。開業14年でまだ今は店舗数18店舗ですが、関西から関東・九州へと展開を続けている企業で、今後はアジアなどへと「グローバル企業を目指す」ことが開会式で宣言されました。分野的・地理的拡大を続ける企業にとって、従業員の一体感の醸成は重要な課題です。人間が連帯感・帰属意識を求めることは今も昔も変わらないのですが、おそらく、従業員の大半は、日本が世界に対して自信を持っていた時代やバブル全盛のころを知らず、生きる目標や価値観が定まりにくい年代ではないかと思います。しかし従業員の自己実現なくては企業の成長もない。日本の企業は現在の学校教育では期待できない「企業の成長と個人の満足・貢献」をどう築いていくかという、古くて新しい課題に直面しています。企業にとってはチームワーク、個人にとって最後に頼るべきものは自分の経験に裏打ちされた「自信、知力、体力」でしかないことを今日の運動会で学んでもらえればいいと思いました。

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悲観の星

今朝ギリシア首相の信任投票が可決されました。首相としては大きな賭けをしたことになりますが、国民の自国財政状況と国際情勢に対する理解不足を押し切るためには、これしかなかったのではないかと思います。2011~12年は政治に経済・金融が振り回される年になりそうです。政治家にとっても投資家にとってもピンチはチャンスです。ここ一年くらい、私はネットにより経済・為替・株価についての公開議論をして、あるサイトで「悲観の星」と呼ばれていますが(笑)、ことごとく予想が当たっているのも事実です。2008年9月のリーマンショックを2007年夏ころ経済指標の兆候からその一年前に講演会の場で予測して、新聞社の論説委員などから注目されてきたのですが、現在の本業ではないので、静かにしています。楽天的で積極的な性格なのですが、日本の西端で美しい海を見ながら質素で静かな生活をしていると、世界で起こっている現象が客観的に見えて、人間の行動と本質(欲望と恐怖など)が見えてくるのかもしれません(笑)。地域に暮らしていても、人間は経済から離れて生きることができませんから今後も世界の政治・経済を見守っていきたいと思います。

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長崎新聞掲載「上海航路成功の条件」

11月3日、上海航路試験航行開始に伴い長崎新聞朝刊に寄稿した全文を掲載いたします。
 ■魅力ある長崎の都市作りと港の発展を目指して-上海航路を成功させるための条件
(財団法人ながさき地域政策研究所常務理事・菊森淳文)
 上海航路が計画されている通り、週2~3便の定期航路になれば、中日両国の旅客をはじめとした国際旅客輸送・同貨物輸送を飛躍的に増加させることが可能となり、長崎県発展の大きな起爆剤とすることができる。
 上海航路の乗客にとって、上海とは異なる風景、印象、また国際観光船の乗客などにとっても、長崎特有の地形・特色、女神大橋を含む空間、特異な歴史文化、夜景を含む港の風景が他港にない魅力であり、この地形を生かした街づくり、港湾づくりが客船寄港・コンベンションを含む集客産業都市実現の大きなポイントになる。
 ハード面では、上海航路、国際観光船両方をスムーズに受け入れることのできる港湾整備が求められるが、加えて、港の風景のレベルアップと歓送迎演出力を高めるために、例えば女神大橋ならではのパフォーマンス、LED照明のさらなる活用による歓迎機能の付与が有効策となる。ソフト面では、歓送迎演出力を高めるための港湾・街両方での長崎ならではの「おもてなし」イベントや県民上げた歓迎ムードの盛り上げが必要となる。
 上海航路は当面、「ローコスト・エンターテインメント・シップ」をコンセプトとして、中国中間層を主要な顧客ターゲットマーケットと想定していると思われる。この中国で勃興する巨大な顧客層が求める温泉・自然・健康・買い物等を組み合わせた観光プランや中国資本進出も展望した加工団地等を地域として提供し、県内外の需要を創造することが必要である。
 上海航路(定期客船)年200航海、国際観光船(クルーズ客船)年100隻が就航する港となれば、客船=松ヶ枝岸壁、貨物船=柳岸壁だけでは足りず、客船=松ヶ枝岸壁・出島岸壁、貨物船=柳岸壁に加えて、新たな港湾設備を建設する必要が生じた場合には、港湾内に桟橋式デッキを使ったコンパクトなバースを新たに建設することも一つの方法である(大手重工造船所等の技術)。また、長崎港がクルーズ客船などの拠点港を目指すならば、小ヶ倉地区や女神大橋近くの皇后埠頭(ふとう)への新たな国際観光船バースを整備することも考えられる(桟橋式係船岸または埋立による)。
 上海航路が単に長崎、あるいはその先でハウステンボスを擁する佐世保と上海を結ぶ航路である限りは、長崎県の経済力を反映した発展が限界であろう。
 上海航路が長崎県の経済力を超えて大きく発展するためには、九州新幹線長崎ルートや高速道路網との連結が必要であり、これによって①九州観光圏との一体化、②関西・関東への人流・物流の創出が可能となる。これにより、長崎・佐世保はまさに中国大陸と日本の海・空の結節点になりうる。
 ①の場合、他競合港間とで、上海航路が所要時間・船内サービスの魅力・長崎県観光の魅力などの点で少なくとも同等以上の優位性を持つことが条件となる。また、それができない場合でも、競合港との連携・役割分担が必要である。これは、人流機能に最も当てはまり、物流機能についても同様である。
 寄稿にあたり港都創りプロデユーサーデザイナーの松本清氏の協力を得た。

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欧州動乱の中上海航路航行開始

11月2日早朝、ギリシア債務支援策を巡りギリシア首相が国民投票を実施する意向を表明し、欧州各国株価が大幅下落、ニューヨークダウも300ドル程度下落しました。同日オーストラリア中央銀行が物価安定を理由に政策金利を0.25%引き下げ4.5%とし、世界全体に景気回復の鈍化が見られます。アメリカと並んで、世界経済に最も影響を与えている中国経済も、10月18日発表の7-9月期の実質GDP(国内総生産)成長率は+9.1%(4-6月期は+9.5%)へと鈍化しました。今朝の私のNBC「おはようコラム」でも取り上げましたが、中国経済は投資の減速の一方、9月から所得税免税額の上限が引き上げられたこともあり、可処分所得が増加して消費は増加するので、10-12月期の実質GDP成長率は+9%をやや下回る程度に推移することが予測され、徐々に経済の主役が消費へと移行すると思われます。明日の11月3日、長崎上海航路の試験航行がハウステンボスクルーズ㈱によって行われますが、まさに欧州動乱・世界経済不安ではありますが、中国の消費が伸びるタイミングと一致します。2013年半ばまで世界経済には欧州債務問題の不安要素が景気の腰を折る可能性がありますが、中国やアジア諸国の勃興する中間層をどう取り込むかが、各種業界の経営戦略に求められています。

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消費者は価格ではなくて価値を求める

アメリカのMBA(経営大学院修士)コースで学んだ人は、マーケテイングは経営戦略そのものだといういうことを知ります。商品・サービスを提供する企業(民間企業のほとんどがそうだと思いますが)は、経営環境の変化に対応することが経営者にとって最重要であり、経営環境の中で、最も重視すべきことが消費者の意識・行動だからです。マーケテイングで著名なジェイ・コンラッド・レビンソン氏(「ゲリラ・マーケテイング(Guerrilla Marketing)」などの著者)によれば、「人々は価値を買っているのであって、必ずしも価格に関心があるわけではない。価格を優先して商品価格を下げると、最低の類の客を引き寄せる。」です。経営にとって重要なものは、売上よりも利益です。売上は達成しやすいですが、利益は達成しにくいと言えます。企業にとってマーケテイングは投資であり、成功させるためには、①コミットメント、②投資、③コンシステント(始めたことを最後までやり通し、首尾一環すること)が重要です。アメリカで1990年と2000年に行われた調査でも、「なぜ人々はその店から買うのか?」という質問に対して、①信頼、②品質、③サービス、④品揃え、⑤価格、と答えています。これは、あらゆる業界の企業経営に共通した真実であることは、私もコンサルタントとしての経験から確信しています。そして、企業買収や企業への投資を行う場合もこのことが最も重要なのです。

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川島学園スクレ祭り

10月30日午前10時、長崎市樺島町の川島学園「エコール・ド・パテイスリー長崎」で開催されたスクレ祭りに伺いました。川島明子校長先生にご案内いただき、カフェで4種類のケーキ(米粉のシフォンロールケーキ、ベイクトチーズケーキ、ヨーグルトとライチのムース、モンブラン)を頂きました。いずれも同校の生徒さんが作ったもので、オリジナリテイ(独創性)が高く、味も姿も楽しませていただきました。モンブランも、サツマイモ・ペーストの皮の中に白いクリームが詰まっており、ドーム状のケーキの上に栗を閉じ込めた飴が乗っていて初めて見る形に驚かされました。味はしっかりと食べ慣れているモンブランですが、形は丸い芋を半分に切ってお皿に伏せたようで、斬新でした。人間の舌は保守的で、余り斬新なものを一気に作ってしまうと芸術家として良くても、商売にはならないと思いますが、若い生徒さんたちのアイデアが活かされた作品ばかりで、1時間があっと言う間に経ってしまいました。同校は隣接地にケーキ屋さんを併設経営していて、シュークリームを始め、人気商品が多く、すぐに売り切れてしまう繁盛店です。コンクールで求められるような芸術性と、店舗経営という実利性を兼ね備えたお店を作らないと成功できないと思いますが、若いパテイシエには夢を持って取り組んでいただきたいと思いました。

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中小企業診断協会長崎での講演

10月29日午後3時、中小企業診断協会長崎県支部が実施した「平成23年度中小企業診断士理論政策更新研修」で「長崎県の未来への提言」と題して講演させていただきました。内容は、①都市経営戦略策定検討会、②長崎経済の今後の課題、③地域振興の基本戦略、④プロジェクトによる地域作り、⑤上海航路の意義、⑥協働による街作り、⑦長崎県における街作り事例、⑧地域を担う人材育成の理論と手法、⑨長崎県における地域人材育成戦略、でした。中小企業診断士の皆さんには、マクロ環境が厳しくなる中で、企業経営の革新に向けたコンサルのみならず、NPO法人等に対する経営・資金アドバイスを積極的に行っていただきたいと思います。

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全国鯨フォーラム2011唐津出演

10月29日、全国鯨フォーラム2011唐津が唐津市呼子スポーツセンターで開催され、パネルデイスカッションにパネリストとして出演しました。テーマは「西海地域における鯨文化圏の連携を目指して」で、ほかのパネリストは、坂井俊之氏(唐津市市長)、八幡崇経氏(呼子鯨組代表)、谷口繁美氏(呼子町地域婦人会会長)、安永浩氏(佐賀県立名護屋城博物館学芸員)、岸本充弘氏(下関市産業経済部水産課総務係長)、久富大輝氏(平戸市観光商工部商工物産課)でした。私からの提言として、①国の補助金等を用いた広域圏での観光客誘致の取組、②関係自治体での協議会立ち上げ(シュガーロードと同様)をお話させて頂きました。①広域圏での観光客誘致は、全国でも例を見ない「オンリーワン」を武器とした集客都市の集合体を作ることにより、地域間競争に勝ち抜くことと、リピーターを増やして集客の安定化を図ることが必要になります。②を具体化するため、メンバーとしては、唐津市・平戸市を中心に、下関市・壱岐市・新上五島町などが中心となって協議会を立ち上げることがやりやすいと話しました。

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世界の資金の流れが変わった

10月26日早朝、インドが政策金利を0.25%引き上げ、同時にこれが最後の利上げとの宣言を行いました。これまでは中国・ブラジル・インドなど新興国への投資が旺盛で、併せてアメリカのQE2(金融緩和第二弾)政策の影響で商品等物価上昇が進行し、利上げなどの投資抑制策が講じられるほどでしたが、今は欧州財政危機・金融機関の資金繰り悪化を反映して、新興国からお金が流出しています。現時点では相対的に問題が少ない日本・アメリカなど通貨のしっかりした国にお金が向かっており、円高・ドル高となっています。欧州問題は近々一旦は緩和されて、リスク・オンの状態となり、欧州・新興国にもお金が戻ってくると思いますが、今後1年半にわたり、たびたび欧州問題が頭をもたげてくるため、不安定な資金の流れとなると考えます。10月25日アメリカのケースシラー住宅価格指数が期待外れに終わり、コンファレンスボードの消費者信頼感指数が悪化するなど、アメリカの景気が悪化する懸念がくすぶっており、FRBやニューヨーク連銀の主流派理事がQE3をほのめかすなど、さらに円高が進む可能性があり、日銀が今日明日に金融緩和を行っても余り効果がないことが予想されます。欧州問題・アメリカ経済が安定しない場合には、今後1年半の間に1ドル=45~50円まで円高が進行する事態も覚悟せざるを得ないと考えます(そうなって欲しくないですが)。ただ、冷静に世界経済を見れば、大幅なインフレにならない限り、長期にわたり成長が見込まれる新興国に資金の一部が必ず投資されると思います。

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