日本人のグローバル起業家が生まれるとき

県立大学の土曜集中講座「地域振興論」は、4日目、12回目までが終わりました。離島振興と国境離島新法、公営企業と民間的経営手法、地域経営に欠かせない行政の政策立案と実行・評価等のお話をしました。レポート課題には、ステイ―ブジョブスのスタンフォード大学での講演について「イノベーション」について意見を書いてもらう問題を1問入れてありましたので、学生の皆さんの回答を拝見するのを楽しみにしていました。回答は、学生によって、ジョブスにイノベーションを感じる部分が大きく異なっており、興味深い結果となりました。人間としての生き方にも関心をもってもらえたようです。今回は、これと併せて、SHOWROOM創業者・前田裕司氏の話をしました。彼の著書「人生の勝算」にも書かれているので、読まれた方もおられるかもしれませんが、前田氏は、小学生の時に両親を失い、小学6年の時に、駅前のストリートミュージシャンとして、如何に音楽で食べていくかを考えて実践し、リピーターの心をどうつかむかを体得するという、貴重な経験をします。その後、アメリカ投資銀行UBSでマネーの世界に入り、機関投資家の心をどうつかむかを学びます。アイドル未満のタレントのライブ・ストリーミングビジネス化のため、SHOWROOMという企業を創設し、DeNAの南場ファウンダーとの出会い、さらに秋元康さんの理解を得て、AKB48等著名タレントのライブ配信を始めます。その原点が、小学生の時のストリートミュージシャン経験から、音楽ビジネスで有名になろうとしている人をいかに支援するかを考えたことです。ライブ・ストリーミングコンテンツがネットソーシャル市場の次の標準になり、IoT/自動運転が進展し、デバイスがインターネットに接続され、モバイルデータ通信も5Gに移行する時代を読んでいるので、疑いなく事業を推進しておられます。その背景には、通信技術はアメリカと中国がリードするという、グローバルな目があります。私が東京や長崎でお会いする、日本人の若手創業者に期待したいと思います。

画像IMG_20190615_150946

カテゴリー: エンターテイメント, 世界日本経済, 人生, 投資, 科学技術, 経営, 長崎   パーマリンク

コメントは受け付けていません。