長崎近代化遺産研究会出席

7月6日、私が理事を務める長崎近代化遺産研究会(会長:宮川雅一氏)で、ガイドブック「長崎県の石炭産業と近代化遺産」の原案について内容精査を行いました。これは、長崎県産炭地域振興財団の助成対象となっている事業で、石炭を知らない若い世代にもわかるように、世界・日本・長崎県の石炭の歴史と日本の近代化に果たした役割を整理するものです。長崎県を訪れる修学旅行生や、地元高校生等にも学習してもらえるような内容で、県内の各炭鉱、炭鉱をきっかけに建設された鉄道・橋梁・上下水道・通信施設・防衛施設等のインフラ整備、「九州・山口近代化産業遺産群」の構成候補遺産、石炭に関する県内資料館の紹介を掲載しています。端島(軍艦島)は全国的に知られるようになりましたが、その他の近代化遺産はまだ余り知られていません。特に、北松炭田については、当時の日本を代表する大手企業が開発したにも関わらず、地元の住民すら記憶が薄れ、研究者の世界でも長崎大学の岡林教授以外、あまり研究されてきませんでした。このガイドブックの活用次第によっては、近代化遺産を梃子にして新たな観光振興が図れることはいうまでもありません。また、「長崎県の石炭の歴史は日本の近代化の歴史」であることを長崎県や九州の方々に理解してもらうためのシンポジウムや高校向け出前講座も、9月以降開催する予定です。

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