長崎県近代化遺産研究会シンポジウム開催報告

10月16日午後、長崎県近代化遺産シンポジウムが県美術館ホールで開催されました。当日は約60名の方々に出席していただき、ありがとうございました。長崎県立東高校からも、広松先生他3名の生徒さんに出席いただきました。長崎大学工学部岡林隆敏教授の長崎県近代化遺産全体に関する凝縮されたご講演(県内外の近代化遺産に関する豊富かつ貴重な地図・写真を紹介)に続き、私が、今回発刊されたガイドブック「長崎県の石炭産業と近代化遺産」の構成・概要を説明しました。上海丸就航時代の雲仙は1,000人を超える上海・アジア各地からの避暑客であふれていた様子や、島原半島の口之津港が三井三池の上海向け石炭積み出し中継港だったころの写真も紹介されました。パネルデイスカッションは、①石炭と石炭産業、②長崎県の石炭産業が日本の近代化に与えた影響、③九州・山口の近代化遺産の世界遺産登録を目指す動きについてデイスカッションを進め、最後に会場との質疑応答となりました。パネリストは宮川雅一氏・岡林隆敏先生・井石尚子氏・長崎東高校山川氏、コーデイネーターは菊森が務めました。岡林先生からは、県民・市民の近代化遺産に関する意識の醸成を背景として、県内に豊富にある近代化遺産の文化財登録を進めること、次世代に引き継ぐために研究者を育成することの重要性についてご指摘がありました。約三時間のシンポジウムとなりましたが、途中で帰る方もおらず、会場には終始熱気があふれていました。

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