長崎県佐々町「町制70年の歩み」試写会に参加して~炭坑と旧国鉄機関車区の街

2月8日午後、長崎県佐々町で制作中のDVD「町制70年の歩み(仮称)」の試写会に出席させていただきました。佐々町は私が9年前から行政改革委員長・顧問を務めさせていただいている自治体で、平成の大合併で合併はしませんでしたが、地道な歳出削減と収入増強(アリアケジャパンを始めとする企業誘致・物産振興等)基金積み立ての努力を続けている堅実な土地柄です。西九州自動車道南側の最終インターチェンジができて企業進出がさらに進みつつあり、今後急速な発展が期待される地域です。DVDのメインテーマは「炭坑と旧国鉄機関車区の街」で、江戸時代から採掘されてきた中小の炭坑が13もあり、石炭を運ぶ港と鉄道が発達してきたかつての先進地域です。小さな鉄道会社を買収してつなげてできたのが国鉄松浦線で、現在の松浦鉄道へと変遷を遂げます。炭坑の歴史は鉄道や石橋や港湾の歴史でもあり、この作品を見ると、炭坑により町がどのように発展してきたか、手に取るようにわかります。使用されている資料も、かつての炭坑関係者や町民に広く求め、全国から収集されていて、真摯な姿勢が感じられ、資料的価値もあるDVDに仕上がっています。住友財閥が経営した「芳の浦(よしのうら)炭坑」を始め、神田(こうだ)炭坑、報国炭坑、江里(えり)炭坑、佐々炭坑が貴重な写真や短編映画とともに蘇り、3D映像で再現した蒸気機関車や、一時期走っていたレールバスも鉄道ファンならずとも見たい貴重な資料です。3月末には完成しますので、県北の炭坑跡は坑口やボタ山すらわからなくなっていて、私が理事を務める長崎近代化遺産研究会でも鑑賞したいし、石炭を見たこともない県北の小中学生にも見てもらいたいと思います。歴史に学ぶものは極めて多いのです。(画像は、現時点では著作権の問題があるので掲載できないのが残念です。)

カテゴリー: 経営, 街作り, 長崎   パーマリンク

コメントは受け付けていません。