長崎歴史文化博物館「長崎からみたドイツ」展を見に行きました~エコノミストとして考えさせられた世界恐慌と戦争

10月11日午後、長崎歴史文化博物館で開催されている「国際都市・長崎から見たドイツ~もう一つの交流史」展を見に行きました。内容は、長崎・日本とドイツの交流を時代を追って整理したもので、シーボルト以来の長崎の古写真等が紹介されていましたが、最も私の目を引いたのは、青島から日本に捕虜となって坂東・松山等の収容所に連れてこられたドイツ人が、収容所内で文化活動を始め、地元に洋楽や芝居やスポーツ(バレー・バスケット・組体操)等の文化をもたらした事実でした。世界恐慌が契機となって、ドイツに対する巨額の賠償金から国家破綻に近い状態に陥り、ハイパー・インフレーションが起こって国民生活が崩壊し、ナチスドイツといったファシズムの台頭を許すことになったことも紹介されていて、若い頃エコノミストとして恐慌の研究をしてきて2007-2008年に異変を感じリーマンショックを予測した私としては、しばし立ち止まってしまいました。マネーを膨張させている現代経済は当時とは全く異なりますが、国民経済から見た場合、世界恐慌とドイツの歴史は、今も他人事ではないと思います。(画像は、この日長崎港に入港してきた国際観光船が松ヶ枝岸壁に着岸するために方向を変える瞬間。国際観光船はいわば平和の象徴です。併せて、船の大型化に伴い長崎港がかなり手狭になってきていることが分かります。)画像2015101107440000

 

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