長崎が将来も観光交流都市であるために~長崎大学岡林教授との対話

12月7日夜、長崎大学工学部岡林隆敏教授と長崎市内で会食をして、長崎の将来について大いに語り合いました。長崎近代化遺産研究会主催の講演会・シンポジウムで講演をお願いしたことはありましたが、ゆっくりお話しを伺うことはなかったので、良い機会でした。特に、長崎が将来も観光交流都市であるために今やらなければならないことは何かで議論が沸騰しました。①庁舎・主要施設等従来からの都市計画に則った無理のない施設配置を行うこと、②産業遺産等、長崎の「宝」の価値を正当に評価して保存のための資金を調達するために、国指定文化財への登録を進めるなど、大学・博物館の研究者を育成して持続可能な遺産保存・活用を行うこと、③産業遺産等保存しつつも、リピーターを呼び込むための「見せ方」を工夫し、必要な投資を行政が行っていくこと(特に端島(軍艦島)は今の見せ方だけでは早晩観光客から飽きられる可能性がある)、④観光客に見せる前に、長崎市民が先人が残した遺産の価値を理解し、子供たちの教育に活かすこと、など、このままではなくなってしまいかねない長崎の街の価値を保全することの重要性がメインテーマでした。全国で橋梁を始めとする公共施設が朽ちて事故の危険性が高まる中で、長崎県と一緒に岡林先生が計画的に進めてこられたアセット・マネジメントは後世に継承する重要なノウハウだと思います。私や近代化遺産研究会は、岡林先生と一緒に、長崎県の石炭産業がもらたした近代技術について、新たな書籍を出版することを考えています。

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