軍艦島の経済効果は極めて大きい

3月30日、長崎市にある世界遺産候補「軍艦島」(端島)の平成23年度の経済効果を算出しました。結果は年間約22億円で、平成21年度の約21億円より増加しています。九州新幹線長崎ルートの経済効果推計が年間130億円程度ですから、一つの観光資源で22億円は極めて大きな効果ということができます。これは、平成24年3月1日~14日に実施したアンケート調査に基づいて算定したもので、調査結果を分析すると、興味深い事実が浮かび上がってきます。軍艦島上陸の印象については、「大変良い」62%、「良い」32.9%で、平成21年度の同46.9%、42.9%より高まっています。一方、軍艦島クルーズの乗船料については、「高い」6.3%、「やや高い」50.9%で、不満があることがわかります。また、長崎訪問の日数については、平成23年度は、「長崎市内で宿泊」80.3%、「日帰り」7.1%で、平成21年度の同60.9%、28.8%よりも宿泊客が大幅に増加しています。軍艦島観光は、一時のブーム状態は過ぎていると思われますが、依然根強い人気で、今後世界遺産登録に向けて、国内外の観光客の関心を集めることが予想されます。長崎近代化遺産研究会でも全国に向けた遺産に関する書籍出版で、情報発信していきたいと思います。

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