苦境にあっても天を恨まず(卒業生代表の言葉)~歴史は繰り返す

2月も終わりになると、合格発表や卒業式の準備などで学校は忙しくなってくるのではないでしょうか。私は東京に居る時は、毎朝7時に四谷の家の近くの須賀神社にお参りに行きます。そこに東京都神社庁が作成した毎月変わる「生命(いのち)の言葉」が置かれており、生きるヒントになっています。2013年3月の「生命の言葉」は、「苦境にあっても天を恨まず」(宮城県気仙沼市階上(はしがみ)中学校卒業生代表の言葉)でした。2011年3月22日、同中学校の卒業生代表・梶原裕太君が読んだ言葉の一文で、抜粋して引用します。「階上中学校と言えば「防災教育」と言われ、内外から高く評価され、十分な訓練もしていた私たちでした。しかし、自然の猛威の前には人間の力はあまりにも無力で、私たちから大切なものを容赦なく奪っていきました。天が与えた試練というにはむごすぎるものでした。つらくて、悔しくて、たまりません。生かされた者として頭を上げ、常に思いやりの心を持ち、強く、正しく、たくましく生きていかなければなりません。命の重さを知るには、大きすぎる代償でした。しかし、苦境にあっても天を恨まず、運命に耐え助け合って生きていくことが、これからの私たちの使命です。後輩の皆さん、階上中学校で過ごす「あたりまえ」に思える日々や友達が、いかに貴重なものかを考え、いとおしんで過ごしてください。最後に、本当に、本当に、ありがとうございました。」中学生にして「運命」を考えざるを得なかったことは、悲劇だったと思いますが、「あたりまえ」がいかに大切か、時には自らを振り返って考えるべきではないかと思います。歴史は繰り返します。東日本大震災から3年近く経過した現在、東京は東京オリンピックや国土強靭化投資もあって産業が活気であふれていますが、ハード・ソフト両面で、海辺にも安全に住める確認と準備が必要だと思います。長崎県に住んでいると、海は普段穏やかな表情をしていますが、時に恐ろしい顔に急変して襲いかかってきます。私自身も、上五島行きの高速艇が3㍍の波の予報時に出発して、沖合で船の高さを超える波が襲いかかり、船長の判断で五島灘の手前で長崎港に引返した経験があります。防波堤や堤防など、人間の技術を超えた自然の猛威があり得ることを認識しておくべきだと思います。(画像は、東京都新宿区・須賀神社の茅の輪。2014.1.1撮影。)

画像2014010107040000

カテゴリー: 人生, 建設, 街作り, 長崎   パーマリンク

コメントは受け付けていません。