精霊流しと成長企業

8月15日は長崎の精霊流しの日でした。精霊流しは、初盆を迎える家が、死者の霊を弔うため、お盆に船を作り、海に流すものです。さだまさし氏の歌が全国に「精霊流しは静かな・しめやかな儀式」という誤解を与えていますが、実際は爆竹と鉦の音で「喧噪の儀式」だと思います。今年は当日大雨が降り、喧噪も出鼻をくじかれたようにやや弱くなっていましたが、最初に精霊流しを近くで見たときは、パレスチナの戦場カメラマンのように、多少身の危険を感じる轟音の中で耳栓をして見物していました。人間は必ず死ぬものとはいえ、知人の精霊流しを見るのは、生前が偲ばれ、悲しいものです。これと対照的に、8月13日関西のある成長企業を訪問し、経営者とも意見交換をさせていただきました。社員の平均年齢が20代後半で、社長さんも30代後半という企業です。建築部門・コンサル部門・福祉部門から成る事業はいずれも順調に拡大しています。社内が明るく、社員が皆元気で、経済が停滞している日本にもこのような企業があるかと思うくらいで、取締役・執行役員も若いなりに見識を持って自社の成長を考えて行動しているのには正直、驚きました。私も若い時期があったとはいえ、久しぶりにさわやかな気持ちになりました。「若い」ことは、ためらわずに挑戦することでもあり、このような若い社員を育てながら、慎重に(石橋をたたいて)社業を拡大してきた経営者の手腕・能力は日本全体が見習うべきだと思いました。

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