種子島の定住促進は大いに学ぶべき~民間の努力で毎年20~30組の定住者が生まれる

3月25日、鹿児島県種子島で定住促進の現状を調査に行きました。民間の任意団体である「種子島UIターンサポートセンター(サポセンと略)」が定住促進事業を担っており、行政からの補助金は受けていません。サポセンの本部がある南種子島町は、種子島の南端に位置し、サーファーのメッカであるとともに宇宙センターがあることで知られています。サポセンの代表、西豊氏によれば、移住者は30~40歳台と比較的若く、夫婦で来る人もいるが、種子島で移住者同士結婚する人も多く、「巡り合い」事業にもなっていると言います。また、移住の目的としては、サーフィンしたり、ゆったり暮らしたい人が大半ですが、人間関係がうまくいかないことが理由の方もおり、島になじんでもらうための人間教育的な事業でもあると言います。結果として、毎年20~30組、最近では年間100名くらいの移住者を受け入れているそうです。成功の秘訣は、移住者に対して、民間人のネットワークで、島で働く場を常に与え、いずれは農業・民宿・観光・飲食等の仕事で自立することです。そのために、積立貯金を義務付けるケースもあるそうです。西氏(関西出身)・石堂氏(建設業)・小園氏(元町会議員)などの方々にお会いしましたが、完全にボランテイアで活動を続けているのは、全国でも珍しいと思いました。また、西氏は、島外者だからこそ島内のしがらみなしに、移住者面倒を見ることができたのだと感じました。長崎県の離島でも定住促進活動をどう進めるかを真剣に検討する必要があると思いました。(画像は、南種子島町のサポセンで。左から、西氏・石堂氏・菊森)

 

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