産業革命遺産が注目を浴びる日~長崎近代化遺産研究会・ながさき地域政策研究所では着々と準備が進められています

ユネスコの世界遺産の諮問機関、イコモス(International Council on Monuments and Sites=国際記念物遺跡会議)の調査が9月下旬~10月初旬に開催される予定で、長崎の調査は2~3日に及ぶことが予想されています。長崎近代化遺産研究会や、ながさき地域政策研究所では、産業革命遺産に関する出版・普及・教育事業を過去7年間に亘り、集中的に行ってきていますが、いよいよ強化していきたいと準備を進めています。私も関わり、2013年7月に長崎近代化遺産研究会企画で長崎新聞社から出版した「長崎県近代化遺産・夢の遺産~石炭・造船・防衛」は好評を博しています。27日、論文「日本の世界遺産登録の集客効果とホスピタリテイ・マネジメント~明治日本の産業革命遺産登録に向けて」の査読修正を仕上げて、学会の論文審査委員会に提出しました。これは、私にとって5編目の学術論文で、世界遺産登録後、集客が増えている遺産と増えていない遺産との違いを現地でのヒアリング調査を交えて分析し、世界遺産の保存と活用をバランス良く進めるために必要な、地域を上げたマネジメント(ホスピタリテイ・マネジメント)のあり方を論じています。先行して世界遺産登録が行われた「冨岡製糸場と絹産業遺産群」と異なり、23の構成資産を有し、かつ一部に稼働資産も抱えるなど、難しい課題もありますが、近代日本史の中で、冨岡製糸場が軽工業の導入と日本での独自発展がテーマだったのと対局にある、「重化学工業」という、現代日本に直結する近代日本史の中核を成すテーマだけに正しい意義づけ・評価を行う必要があると思います。

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