小川町の唐子獅子踊

10月9日、長崎市小川町の奉納出し物である唐子獅子踊を見ました。私がこれに興味を持ったのは、東長崎矢上の間の瀬狂言とそっくりだったからです。唐子獅子踊には、赤い唐子に扮した子供たちがひょうたんの酒を大きな杯で酌み交わし酔っ払いふらふらになるというシーンがありますが、間の瀬狂言は、同じく赤い猿に扮した子供たちが酒を飲まされ酔っぱらうシーンがあります。観客は子供や猿が酔っ払って滑稽な動きをする光景を見て笑うという、共通点があります。小川町は昭和8年を最後に、長崎くんち奉納踊の出演が途絶えていましたが、平成9年に64年ぶりに奇跡の復活を遂げ、東長崎「中尾獅子浮立(ふりゅう)保存会」の協力を得て再現しているので、関係があるのではないかと思います。長崎くんちには、躍動感やかわいさなど表面だけ見ては解らない、江戸・京都・オランダ・中国等の各地の踊りや物語を取り込んだストーリー性の面白さがあり、全国的にも能・狂言にも匹敵する高い文化の象徴ではないかと思います。

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