壱岐市観光振興計画策定委員会に出席~「実りの島、壱岐」Excitements are borderless

2月19日午後、第三回壱岐市観光振興計画策定委員会が開催され、委員長として出席させていただきました。冒頭、離島のインバウンド観光戦略の重要性と、「海からの観光」についてご挨拶させていただきました(後掲)。計画素案はほぼ完成し、「実りの島、壱岐~Excitements are borderless」をコンセプトとして決定しました。委員会の中で、私から計画を実行するための「DMO」の具体的な業務内容について、講義させていただきました。3月5日に、白川市長に答申させていただきます。

○第3回壱岐市観光振興計画策定委員会にあたり、一言ご挨拶させていただきます。日本の人口が減少する中で、世界中から観光客を呼び込むインバウンド戦略が、全国ほとんどの地域で検討されています。ただ、離島のインバウンド戦略というと、かなり遠い存在であるとの印象が現在ではあります。長崎県内でも、対馬を除き、「離島のインバウンド観光はまだ先の話」を考えているところが多いことは否定できません。しかし、私が新上五島町の国民宿舎建て替えにあたり、リゾートホテル「マルゲリータ」を当時の井上町長と構想するとき、だれもが「失敗する」と言っていたことを思い出します。今となっては、新上五島町の「マルゲリータ」が地域イメージを高め、海外への情報発信を通じて、海外からの観光客が来ているのです。

○インバウンド戦略を考えるときに、離島の人は「外国人対応が難しいのではないか」と思い込んでいることも観光発展の道を自ら閉ざしている要因となっています。外国語が話せなくても、スマホやIPadで観光案内が見れれば、外国人観光客は壱岐に来ると思います。団体旅行も大事ですが、個人旅行としてFITで来る観光客は今後大きく伸びると考えています。「外国語が話せないとインバウンド対応ができない」ということはありません。東京の「澤の屋旅館」は、東京の下町の谷中にあり、バス・トイレも最初は部屋になかったのですが、外国人の家族や個人が来るようになりました。社長に会った際に聞いたら、昔は廃業を考えていたといいます。ところが、旅館の周辺の住民がhospitalityをもって温かく迎えてくれて、地域コミュニテイで祭りに参加できたりすることや、街で外食できることが魅力で、外国人が集まるようになりました。今では、「帝国ホテルか、澤の屋か」といわれる位に評判のいい旅館になっており、ブラックカード所持者が多いそうです。「外国人観光客が求めるものは何か」を考えれば、壱岐には外国人の求めるものが沢山あります。その中で、どれを取り上げて情報発信するか、どのような宿泊施設を整備するかが重要だと思います。「平山旅館」や「海里村上」だけが外国人が求める宿泊施設ではありません。島民の日常に触れらえる、自分にとって非日常体験をしたいという願望は、インバウンド観光客の大きな「動因」になります。島民が、外国人観光客をどう迎えるかが重要です。

○2/13に長崎総合科学大学地域科学研究所主催で、「長崎の観光~海からの観光」をテーマに講演会が開催され、私も「長崎県の観光の現状と将来展望」と題して講演させていただきました。その中で、「海を楽しむ観光」「海からの景色を楽しむ観光」を取り上げました。壱岐には、「海」で取り囲まれた風景や海の恵みが多くあります。「海」をテーマにした視点も重要であると思います。

○今日は、観光振興計画を完成させるための議論をしていただきたいと思います。前向きなご意見を委員の皆様方からいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 

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