事業承継は経営者の最後で最大の仕事~親族に頼り過ぎない承継を

3月28日、私が社員教育等でアドバイスさせていただいている長崎市のあるオーナー成長企業の社長と、昼食をとりながら、後継者育成と決定についてお話させて頂きました。以前よりも社員が活性化して自ら売上を上げようと努力するようになり、業績も向上したと喜んでいただいています。長崎県内5商工会議所の調査によれば、事業承継を具体的に考えている企業は57%で、後継者を親族と考えているのは45%です(長崎商工会議所NEWS・2009年3月号)。親族の中で、子息・子女は39%、配偶者は2%、兄弟姉妹は1%です。また、「事業を承継する上での悩み」として、「後継者がみつからない」22%、「後継者が未熟」31%と、後継者育成・決定に苦労している姿が調査から浮かび上がってきます。私は、若い時から中小企業診断士として、様々な成長企業の経営者支援を行ってきましたが、事業承継が経営者の最後で最大の仕事だと思います。急に後継者は作れませんし、選べません。じっくり時間をかけて観察し、試験していくことが必要です。その際に、親族に経営者として適任者がすぐに現れない場合は、親族にこだわらず、従業員の中から育成し、決定していくことも考えておくべきだと思います。関西の企業風土に、自分の子供に「女の子が生まれることを喜ぶ」傾向があるのは、男の子は選べないけど、娘婿は選べるからです。世界的な華僑ファミリーを見ても、必ずしも自分の子供にこだわらず、企業の成長のために優秀な適任者を人選するという方針が常識だと思います。所有と経営を分離し、所有を親族で、経営を能力者で行うという傾向が今後は増えていくと思います。(画像は卓袱風昼食。)

 

画像2014032811410000

カテゴリー: 人生, 友人, 経営, 長崎,   パーマリンク

コメントは受け付けていません。