「働き方改革」は人間の「ライフスタイル(生き方)革命」でもある~2020年代に向けての大きなテーマ

11月16日、JAL早朝便で上京して、10:30からのパナソニック・イノベーション・フォーラムのセミナー、㈱ワークライフバランス社長小室淑恵氏の講演「経営戦略としての働き方改革」を聞きました。小室氏自身は、日本女子大学を卒業して渡米後、資生堂奈良支社で働き、2004年日経ウーマン・オブ・ザ・イヤー受賞者で、二人の男の子を育てながら2014年経済産業省産業構造審議会委員、2015年文部科学省中央教育審議会委員などを務めておられます。小室氏の論旨は、経済面と経営面の両面から「働き方改革」の意味を解説するもので、私が「働き方改革」について講演する内容と多くの点で重なっています。私は、日本の経済成長を持続させ、財政再建を成功させるためには、人口減少のスピードを緩やかなものにして、かつ多くの国民に労働市場で活躍してもらうことが必要で、社会のあらゆる層に自分に合う時間帯・職種・仕事の強度を選択して働く仕組みが必要であると言ってきました。高齢者・女性・身障者・病気の方(または回復した方)など、これまでの日本では、就職や勤務継続に何らかの制約を受けていましたが、複線型の就職経路や勤務体制を作ることにより、様々な教育を受けてきた労働意欲のある多くの方々に働く場を提供して、日本を成長軌道に乗せることが可能だと思います。安倍政権では「働き方改革」と名付けていますが、もっと重要なマクロ政策で、「人間重視」の考え方でもあり、私が25歳の時にシカゴ大学経営大学院で初めて学んだ「human capital」の理論とも相通じるものがあります。私の博士論文でも、人口減少対策を論じていますが、さらに進めて「マクロ経済政策をミクロにどう具体化するか」という政策論を展開する必要があると、長崎に日帰りする飛行機の中で論稿にまとめていました。

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