「低炭素杯2015」の39出場チームで私が高く評価したい活動~日本の将来の産業の芽が伸びている

2月13日の「低炭素杯2015」の出場チームで、最終評価とは別に、私が、エコノミスト・シンクタンカーとして高く評価したい活動事例が三つありました。第一に「石川の朝とれもん」プロジェクトの「朝競りの実施と地元消費者をターゲットにした魚の地産地消プロジェクト」です。地元で朝獲れた新鮮な魚を、翌日の競りまで冷蔵することなく当日中に流通させるもので、少しの努力で大きなCo2削減を実現できると思います。第二に、米子工業高等専門学校B&C研究同好会の「低炭素社会実現を目指した発電デバイスを開発する化学生物研究」で、燃料電池開発でネックとなっている電解質膜を卵殻膜を使うという画期的な試みです。卵殻膜のプロトン伝導性を用いることで起電する電池をつくり出すという着想が素晴らしいと思います。日本の技術はまだまだこれから発展すると思いました。第三に、㈱北洲(宮城県)の「37年間にわたる寒冷地での省エネ木造住宅の普及」で、海外展開できる「100年使える省エネ住宅」を開発する契機となったのが、「寒冷地ゆえの乳幼児の低温死亡率が高い」という東北特有の課題を住宅で解決するために事業を展開してきたことです(北海道と異なり、東北はかつて暖房・家屋が弱かった)。企業経営の大きな目的の一つが、地域の課題解決である点が重要です。同社は今回LIXIL最優秀家庭エコ活動賞を受賞されました(画像)。これら三つは、省エネ・地球温暖化対策だけでなく、日本の将来の産業を発展させることにもつながると思います。

 

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