対照的な金閣寺と銀閣寺~政治力・経済力によって「美意識」は異なる

5月10日、金閣寺・鹿苑寺と銀閣寺・東山慈照寺を訪れました。いずれも世界文化遺産に登録されていますが、金閣舎利殿が寝殿造り(一層)・武家造り(二層)・禅宗仏殿造り(三層)から成り、二層・三層が漆の上から純金の箔が貼ってきらびやかであるのに対し、銀閣・観音殿は書院風(一層)・唐様仏殿(二層)で渋い魅力を放っており、対照的です。これは、金閣寺が1397年三代将軍足利義満により建立され、足利幕府が権勢を誇っていた時代だったのに対し、銀閣寺はその85年後の1482年、足利幕府が財政的に厳しくなってきていた八代将軍足利義政によって建立されたという、時代背景が異なっていたからという見方もできます。政治力・経済力は文化の育成に不可欠ですが、その度合いによって、文化の質や嗜好が変わるものだと思います。皆さんは金閣寺・銀閣寺のどちらを好まれるでしょうか?(画像は金閣寺。2014.5.10撮影。)

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