奈良の寺は見た目素朴だが歴史の奥深さと人間の営みに気づかせてくれる~女性が活躍した法華寺

奈良の寺は、京都と比べ見た目が素朴ですが、奈良時代という人間臭い歴史の奥深さと、人間の政治・行政・経済の営みに気づかせてくれるという点において、後世に語り継ぐべき遺産であると思います。9月20日夕方、奈良・法華寺に参拝しました。法華寺(法華滅罪の寺)は、「法華寺門跡」といい、光明皇后ゆかりの門跡尼寺(皇族・貴族の子女などが住職となる格式の高い寺院)として知られています。奈良の人もあまりご存じないかもしれませんが、「大和三門跡」という寺院があり、円照寺(山村御殿・山村御所)、中宮寺、法華寺の三つです。小学生の時に、法華寺と円照寺に遠足に行ったことを今も覚えています。小学校では、光明皇后が疫病治療・隔離に熱心だったことから、法華寺は、奈良時代に医療・福祉施設の原型を作ったと教えられました。現在では、女性が医療法人・福祉法人を経営することも多いですが、奈良時代にもあったことは、驚きです。奈良の世界遺産と並んで、構成資産にはなっていませんが、歴史的背景・格式の高さを考えると、貴重な寺社仏閣が多くあります。ただ、解説を聞かないと、その魅力が分からないことが多いです。奈良の寺社仏閣を訪れると、見かけからでは分からない歴史的事実が詰まっています。奈良の方々は、つつましやかなので、積極的に宣伝はしませんが、それが、却って「通(つう)の観光地」となっている由縁ではないかと思います。(画像は、本堂(重要文化財)の前で)

 

 

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