地域再生型カジノと復興カジノ

私は2010年8月に開催された日本ホスピタリテイマネジメント学会で「地域再生型カジノとホスピタリテイ」と題して発表させていただきました。「地域再生型カジノ」とは、「特定複合観光施設区域整備法案」に則り、「地域の観光資源を活かしながら面として開発し、カジノ収益・観光収益等を街作りへの投資に活用することにより、住民生活の向上や地域活力の基盤強化を目指すもの」です。私が学識者委員会委員長を務めさせていただいてきた「西九州統合型リゾート研究会」の構想も、観光資源が豊富な地方だからこそ提案できる「地域再生型カジノ」に分類されると思います。その後、2011年3月に東日本大震災が起こり、今後の東北地方復興のためにも、「地域再生型カジノ」をまず東北で実現することが必要ではないかと思います。その場合、津波被害をまともに受けた仙台空港近くにホテル、ショッピングセンターを含む総合的リゾート施設である「復興カジノ」を建設することが以前より検討されてきました。東北復興のためにも、東北地方の観光の魅力を満喫でき、国際的にも通用する我が国のカジノ第一号を成功させることが、第二号以降のカジノ導入を方向つけることになると思います。マカオ、シンガポール等と競合する巨大なカジノにすることもいずれは必要となるかも知れませんが、まずは地域に根差した採算のとりやすいカジノが、自立を目指す地域には求められていると考えます。

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