2012年新年を迎えて~人間重視の思想を

明けましておめでとうございます。昨年はいろいろな方にお世話になりました。年末30日には日本ホスピタリティマネジメント学会から、私が2年前に書いた国際観光戦略の論文が学会特別賞を受賞したとの連絡を正式にいただきました。今年は経済成長や地域の安定につながる様々な案件を頂いており、飛躍の年になるような気がします。同日、東京である政治通の方に会い、ひょっとしたら六月総選挙になる可能性があるという話しをしました。政治的安定が、日本経済にとって何より重要ですが、今年は、フランス・中国・台湾など幾つかの国で政権交代を控えています。アメリカももしかしたら変わるかも知れないので、世界経済も大きな不安定要因を抱えています。2012年はアメリカの経済が好調でも1%程度の低成長となる可能性があります。その日の夜、神道や日本文化に詳しいある方にお会いしたら、昨年は2万人近い無辜の住民に死者・行方不明者を出した東日本大震災が起こり、福島第一原発の事故まで起こるなど、国を守るべき神が国を見捨てているのではないかという意見を言い、元旦・正月は確認のために伊勢神宮に行かれるそうです。今年は自然災害が起こって欲しくないですが、原発の人災面がまだ終わっていないことも事実です。元旦の朝0時20分~3時20分の3時間に亘り、NHK・ETV特集選で「原発事故への道程」が放映されており、最後まで見ました。新橋のとあるビルで行われていた原子力研究会で語られた原子力政策の当事者や電力会社・学者などの意見交換が録音テープに残されていました。高度成長を支えた電力の中で、原子力の果たした役割と安全性が軽視されざるを得なかった経緯が関係者の発言で淡々と語られており、福島原発がGE(ゼネラルエレクトリック社)からターンキー契約で導入したマーク2型の原発が、昨年3月以降今に至るまで何故日本人に対応できなかったかが良くわかりました。私のように地域住民の幸福を限られた財源で最大限に達成しようとする使命感と、世界経済のうねりの中で世界一の高齢化社会を迎える日本国を経営しなければならないという使命感がぶつかり合い、一見解決が難しい問題のように見えます。しかし、全ての課題・問題は時間がかかっても解決できます。但し、そこには、政治家と経済界が共有できる「思想の柱」が必要で、私は「人間重視」こそが2012年を支える思想ではないかと思います。

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