遠くを見渡して何をするかを決めることと、成功するまで行動すること

私は、自戒を込めて言うならば、人間はたまには多忙な日常を離れ、「短い人生の中で、自分は何をしたいのか」を、自分に問いかけることが必要だと思います。併せて、自分は何をやるべきなのかを考えることも必要です。ビジネス・経営でも社会貢献でも「何をしたいのか」と「何をやるべきなのか」は、若い「迷いの時代」には殆どの場合一致しません。また、様々なことを経験しないと、二つの問いに答えることは難しいとも言えます。私は自分の短い人生を振り返って、この二つが一致するところが、人間にとって一番適合する「スイートスポット」なのではないかと思います。若い時にはしたいことがなかなかできませんが、一定の年齢になると社会的にも「自分の活躍場所」を決めないと本当の成功はおぼつかなくなります。人間はそれほど器用な存在ではないのかも知れません。私の場合でも、研究・調査・コンサル・政策提言等に専ら注力するようになって、「運が向いて来た」と感じます。生き生きと生きる姿・勢いのある姿を見ると、応援者が増えることも事実です。ただ、根本的に重要なことは、「何をやるべきか」のレベルです。今後50年を展望して、世界や日本の社会経済・市場がどう変わるかを予測しながら、自分が取り組むべきビジネス・経営や社会貢献の事業を決めていくことが必要です。そのためには、過去50年間に人間がやってきたことを振り返ることも大切です。人間は戦争や殺戮・災害対応・大恐慌など同じ過ちを何度も繰り返していていますが、新たな発見・発明やイノベーション(革新)で進化もしています。一人の人間や一つの企業はマクロ経済の動きや社会潮流に逆らうよりも、大きな動き・潮流の中で何をすべきかを考える方が、効果的でしょう。そして、「志(こころざし)」を持って、社会経済に大きな影響を与えるような、主流となる自分の事業を進めていくことが、自分を成長に導くと思います。利益を追い求める経営ではなく、「お客様に喜んでもらい・感謝され、気が付いてみたら、利益が上がっていた。お金が稼げていた。」という状態になっていることでしょう。私の年齢からでもまだまだできることは多いですが、20~30歳くらいの若い方は無限の可能性があると思います。私は、若い人を羨ましいと思うのは、体力と、自分が決めた事業を成功するまで行動する「時間」が私よりも豊富にある点です。人間は、成功するまで行動し続ければ「失敗」しないのですから。「時代は、追ってはならない。読んで仕掛けて待たねばならない。」(孫正義「危機克服の極意」135ページ)(画像は奥雲仙の森の中のお地蔵様)

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