経営(management)の基本を学ぶ~企業の目的は何かを考える

私は大企業から中堅・中小企業まで、実に多くの経営者と会い、お話を伺いますが、皆さんに共通しているのは、経営(management)を実際の企業経営の場で学んで成功されていることです。欧米のビジネススクール(経営大学院)で学ぶことは、経営の枠組みを学ぶためには、大変役に立ちますが、実際に経営してみないと、その楽しさや難しさは解りません。また、比較的若い年代でビジネススクールに入学すると(また、若い年代でないと体力的に持ちません)、卒業までに多くの授業参画や試験を通過しなければならず、道具(tool)の学習に多くの時間を使うため、意外と大局観を持った経営をすることが難しいことに気づかされます。経営は、経験を積むごとにその本質が見えてくるものだと思います。経営の本質は体得しないと何の意味もありませんが、解り易く教えてくれているのがドラッカーだと思い、私は、彼の著書を何度も読み返すことにしています。「現代の経営」(1954年)、「創造する経営者」(1964年)、「経営者の条件」(1966年)、「マネジメント」(1974年)がそれに当たります。松下幸之助氏・本田宗一郎氏・孫正義氏など著名な経営者がそれぞれ経営について語っておられますが、それらの底流に流れている共通した経営の考え方がドラッカーではないかと思います。「企業の目的は、顧客を創造することであって、利潤を目的にしてはならない。」「会社は社会のために存在し、人間を幸せに導くために存在している。」など、根本原理過ぎて、お題目だと思う人も多いのですが、経営者としての道を示しており、経験を重ねるにしたがって、その本当の意味が解ってくるものだと思います。したがって、根本原理から外れた企業行動は、顧客の心をつかめず結果として利益を上げられなかったり、そもそも社会の評価を得られなかったりすることが多いと思います。私は、企業だけでなく、国家や地方公共団体や病院・福祉団体・NPO(非営利法人)等ほとんどの組織が「経営」を必要とした主体であり、「経営」は共通課題だと思い、様々な主体をコンサルしています。ビジネスモデルや経営の手法は多様であっても、「経営の本質・基本」は一つだと思います。「根本原理」を心から理解することが良い経営のための近道だと思います。私が尊敬していた同じ年(1955年生まれ)のアップル社故ステイーブ・ジョブス元CEO「目標は最も大きくなることでも、最も金持ちになることでもない。私たちアップルの第一の目標は世界一のパソコンを作ることだ。」(画像は30歳の時の私。アスキー社の雑誌「ASPECT」より)

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