経営の基本を教えることの大切さ~ドラッカーと著名経営者の足跡から考える

9月7日、長崎市内で、「経営の基本を考える」セミナー(通称:「菊森塾」~主催者に付けていただきました)シリーズの第1回を開催しました。成長指向企業は、次世代経営者候補者を数名一定の時間をかけて育成する必要があり、最も重要なことは「経営とは何か」を体得してもらうことです。最近の若い人の中には経営責任を負う社長や役員にはなりたくないという声が多く聞かれます。現在は従業員であっても、数年後には自ら事業を起こしたり、経営をリードするという意識改革できる人材に育てることが必要なのです。当日は、東西の著名経営者と同様の経営の要諦をまとめあげたピーター・ドラッカー先生(1909~2005年)のポイントを解り易く解説した後、日本とアメリカの著名経営者の講演内容を見てもらって、一つ一つの発言について気づきを与え、議論し合いました。2時間という時間が実に短く感じられたと思います。人生を成功に導く進め方と企業の経営は、人間の根源にかかわる課題であり、良く類似していると感じていただけたと思います(「経営」は人生を賭けるだけの価値のあるものです)。長崎大学大学院(ビジネススクール)で経営戦略論を担当させていただく中で、経営技術を教えることはできますが、成功する経営者となるための根本をビジネススクールで教えることはカリキュラム上、あるいは学術性が求められる大学院の授業の制約上、なかなか難しい場合が多いです。これは、アメリカのビジネススクールが抱える限界と共通しています。経営技術と並んで、経営者となるための条件を整えることも必要です。今後は優れた著名経営者本人にも登場して貰い、経営幹部候補者と議論してもらう場面も作りたいと思います。

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