生まれた村で聞く音楽の調べ~「西念寺の雅楽聴き入る梅雨の晴」「夏空や茅の樹昇る読経かな」

最近、私の郷里である三重県伊賀市島ヶ原の西念寺(天台宗)の永代法要に出席したことがあり、本堂には150人ほどの出席者が整然と座っています。その際に、雅楽「越天楽」の演奏が、徳島(阿波)のお寺の僧侶により行われました。雅楽は春日大社で行われた甥の結婚式の時以来で、普段余り聞くことがありません。笙(しょう)・篳篥(ひちりき)・龍笛(りゅうてき)などの楽器の解説の後、楽譜の説明があり、演奏が始まりました。「西念寺の雅楽聴き入る梅雨の晴」(原句:西念寺笙や篳篥梅雨払い)昔も今も、お寺は、地域の文化伝承や社会教育の場なのです。お寺の庭には、僕が子供の時から見上げていた茅の古木が程よい木陰を作っています。「夏空や茅の樹昇る読経かな」(原句:茅の木や読経高まる青い空)ご住職のお経を読む声が段々高まり、庭の茅の木を昇って天まで届くような勢いでした。ここには歴代のご先祖が心静かに今も生きていて、心が落ち着く、僕の好きな空間です。その後立派なお弁当を皆でいただく食事会があり、すがすがしい気持ちになってお寺を後にしました(画像は「越殿楽」の楽譜。楽器ごとに縦に演奏していく。どこか暗号のような。)。

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