避難の三原則~3・11に想う「地域を守るために」

3月11日が近付いています。悲しいことは思い出したくないものですが、避難の方法だけは語り継がなければならないと思います。昨日紹介した谷川彰英著「地名に隠された東京津波」によれば、東日本大震災で、岩手県釜石東中学校の生徒たちが小学校の児童などを引率して高台に逃げて、同地区の小中学生約3,000人が無事助かったということです(181ページ)。この防災教育の指導をされたのは群馬大学の片田敏孝教授で、中学生に対し、「君たちは助けられる立場でなく、助ける立場にある」ということを繰り返し指導したそうです。高齢化が進む地域では、大人たちは仕事に出ていて不在、いるのは高齢者ばかりで、中学生が地域を守らなければならないことを教育していたというのは、感動すべき話であり、また、長崎県を含め、日本の各地に通用することではないかと思います。片田教授の「避難の三原則」は、①想定にとらわれるな、②どんな状況でも最善を尽くせ、③率先避難者になろう、の三つです。自然災害は常に「想定外」を生み出します。「想定外」と言って行動を起こさなければ(逃げなければ)死んでしまいます。大自然の前では人間なんて弱い存在なのですから。

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