円高を新たな成長に活かす

円高は輸出産業には痛手となって、工場等生産拠点の海外立地を促しますが、内需型産業にとっても企業の海外移転等を通じて市場の縮小を招きかねないと思います。一方、円高を活用して、輸出産業・内需型産業ともに海外進出や外国企業の買収を進めることにより、新たな成長の芽を育てることも可能です。欧州財政・金融危機は世界経済にとってピンチですが、考え方を変えると、円高を活用した海外進出や海外資産取得のチャンスです。小売や外食産業で海外出店が国内を上回る「内外逆転」が起こっているのも(2011年11月21日付け日経新聞)、人口減少に向かう日本マーケットを補い、新たな成長を目指す企業にとって、当然の決断ともいえると思います。消費財や飲食を売る産業の場合、これから所得が増え中間層が拡大する中国・マレーシア・インドネシア・ベトナム等が有望だと思います。一方、中国のように高齢化が急速に進む国では、福祉・医療関連産業が成長する余地があると思います。ただ、ここで必要となるのは、海外マーケットに関する調査力と信頼できる相手の発見です。私も得意分野で、企業のお手伝いをしています。海外特有のリスクを十分に認識した海外進出・投資が必要であることは、どの時代、どの地域にも不可欠です。

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